あなたの人生に「遊び」はありますか?
ストレスの多いあなた、最近心から楽しく遊んでいますか?
「遊び」とは、趣味やスポーツ、娯楽など、好きなことをして楽しく時間を過ごすこと。音楽を聴いたり、散歩をしたりしてゆったりした時間を楽しむこと。酒場に繰り出したり、ときには羽目をはずしてみること――こんな過ごし方だと私は思っています。
カウンセリングをしているときに「最近どんなことで遊んでいますか?」と聞くと、「遊びですか? とてもそんな時間は持てませんよ」「昔は趣味らしい趣味もあったんですが、そんな気になれなくてね・・・・・・」というように答える方が多いと感じます。
忙しいから、楽しいことに打ち込む時間を持てない。趣味や気晴らしをしていないから、いっそうイライラし、ストレスがたまってしまう・・・・・・。このように、遊びを通じてうまくストレスを解消することができず、悪循環にはまって抜け出せなくなっている人が、とても多いのではないかと思います。
あなたの「遊び度」をチェックしよう!
では、あなたはどの程度の「遊びのある人生」を送っているでしょう? まずは、下の10問にお答えください。(1) 「趣味は?」と聞かれると、心から好きなことを即答できる
(2) (1)の「趣味」は、仕事や日常生活との関わりが薄いことである
(3) 「遊び」のことを考えるうちに、嫌なことを忘れてしまう
(4) 「遊び」でつながっている友人が増えている
(5) 気がつけば、月曜日から週末のことを考えている
(6) 年に何回か、「遊び」を理由に仕事を休んでいる
(7) 身近に「遊び」に関係するキースポット(用品店、集会所など)があり、よく利用する
(8) 仕事が大変なときでも、「遊び」を優先することはよくある
(9) 「遊び」のことなら1時間はしゃべれる
(10) 「遊び」のために頑張って働いている、という感覚がある
いかがでしょうか? この10問の多くに当てはまる人は、上等な「遊びのある人生」を送っている人です。ストレスが多い環境でも苦しくなりすぎず、気がつけば乗り越えられることが多いのではないかと思います。逆に少ない人は、最近ストレスを発散できていないのではないでしょうか? ぜひ遊びをうまく取り入れた対処を検討してみることをお勧めしますす。
「気持ち」をケアすれば、ストレスは和らぐ
「問題解決」に注目するだけでは、ストレスは解消されない
一つは「問題焦点型」という方法。ストレスを引き起こしている問題の直接的な解決を図る方法です。たとえばコミュニケーションの本を読んで人間関係の対処法を学んだり、苦手なことの克服のトレーニングに励み、乗り越えることなどがこれにあたります。
しかし、この「問題焦点型」だけで挑んでも、100%ストレスが解消するわけではありません。ノウハウ通りに問題が解決すると限りませんし、苦手なことを克服できても、悩みやコンプレックスがすっきり片付くとは限らないからです。
そこで大切なのは、「情動焦点型」の対策法も組み合わせることです。ストレスを忘れたり、気分を転換する時間をつくって、ストレスの影響を和らげるのです。
情動焦点型とは、問題ではなく気持ちの方をケアすることです。たとえば、好きな歌手のコンサートに行ってスカッとしたり、海でも眺めながらボケーっとしたりすると、いっときでもストレスを忘れられますよね。遊びの時間をたっぷり楽しんで気持ちをケアすることで、不思議なほど問題が気にならなくなったり、「ちっぽけなことだ。忘れちゃおう」と受け流せるようになります。
このように気持ちをケアする時間をたくさん持つと、目の前のストレスに煮詰まることもなくなり、緊張感も緩和されるのです。