女性ホルモンが減れば、セロトニンも減る
大豆にもトリプトファンが含まれています。 |
コレステロールは、増えすぎても困るのですが、少なすぎても困ります。「うつ病」に関して言えば、コレステロールは女性ホルモンの原料となり、女性ホルモンのエストロゲンはセロトニンとも深くかかわっています。エストロゲンの分泌が低下 すると、セロトニンの分泌も減少 するのです。月経前に頭痛が起こったり、気持ちが滅入って憂うつになりがちなのは、セロトニンが影響して起こると考えられています。
コレステロールは、体内でも合成され、食べ物から節種するのは全体の1/3程度、食べ物から摂取される量が多ければ体内で合成される文が制限さけて、常に一定量が存在するようになっています。けれども個人差はありますが、女性は40歳前後から女性ホルモンの分泌が減り、セロトニンも分泌がへって、更年期症状特有ののイライラや憂うつなどになります。最近は、過度のストレスやダイエットなどから若い女性にも更年期障害がみられる傾向にあるのが心配です。
浜松医科大学の高田明和教授は、中日新聞webサイトで、「特に子どもなどは脳の発育にコレステロールが必要」と述べ、コレステロールの値が低い子どもはADHD(注意欠陥・多動性障害)になりやすいと言われることや、大人ではうつ病、不安神経症になる率が高いことも例としてあげています。
脳のエネルギー源は、ブドウ糖
また脳は、ブドウ糖を唯一のエネルギーとしていますから、穀類に多く含まれている糖質も重要な栄養素です。例えば、安易にごはん抜きのダイエットをすると、脳がエネルギー不足となってしまうことがあります。またタンパク質・脂質・糖質は、互いにかかわり合って、私たちのカラダの生命活動を維持しています。糖質が足りなければ、タンパク質がブドウ糖にかわりますし、また糖質をエネルギーに替えるにはビタミンB1が必要となり、様々な栄養素がお互いにかかわっています。他にも、ミネラルの亜鉛も不足するとうつ病につながるとされています。
野菜ばかり食べたり、あるいはろくに食事はとらずにサプリメントで栄養を補うなどの生活をしていると、栄養素が偏ったり、不足しがちになります。幅広い食品をバランスよくほどほどに食べることが基本です。
食事の他にも、大きなストレスが長引いたり、運動不足、不規則な生活などもセロトニンが不足する原因になりますので、生活全体にも配慮してみてください。
参考/
・カラダにいい食事と栄養の大事典(長岡書店)
・あたらしい栄養学(高橋書店) 他
・親子の「食と健康」意識調査(アサヒビール)
・鬱病を知っていますか?(厚生労働省)
・コレステロールも必要(中日新聞WEB)
■関連リンク
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