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ゴーヤで夏バテ対策! その栄養素と健康効果とは

夏バテ対策にも有効な食材として人気のゴーヤ。長寿県・沖縄の代表的な食べ物でもあるゴーヤには、さまざまな健康効果があると言われています。栄養価が高く、暑い季節の活力源になるのはもちろん、生活習慣病対策、二日酔い対策にもオススメ! ゴーヤの優れた成分と効果についてご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

沖縄の長寿を支えるパワーフード! ゴーヤの魅力

ゴーヤ

栄養価が高く、夏バテ対策にも人気のゴーヤ。長寿県・沖縄のパワーフードでもあるゴーヤの魅力とは

南国沖縄の代表的な食べ物として注目されるゴーヤ。にがうりとも呼ばれますが、暑い夏の活力源として知られ、今では全国で年間を通じて流通するほど人気が高まっています。苦味がありながらも、これほどまでにブレークしたのは、ゴーヤのもつ機能性が、さまざまな研究により解明されてきたからです。

沖縄は、日本一の長寿県。100歳以上の人の人口に占める割合が、なんと全国平均の約3倍なのです。また、ガンや糖尿病、心臓疾患などが原因の死亡率が全国で一番低い県でもあります。

温暖な気候、高齢者を大切にする風習、沖縄ならではの食生活など、長寿の要因は様々あげられますが、その一つである食生活の中で、沖縄の伝統的に食されて来たゴーヤーが健康と長寿を支えてきたと言われています。(参考:「沖縄の健康食!にがうりで健康をキープ!」)

なぜ夏バテ対策にゴーヤがおすすめなのか…栄養素・

心身のストレスや疲労を回復する働きがあるビタミンC。ゴーヤには、1本につきレモン約2個分、ほうれん草の約2倍に相当する豊富なビタミンCが含まれています。しかも、ビタミンCは熱に弱いものですが、ゴーヤに含まれるビタミンCだけは、加熱しても壊れにくいという特徴があります。

ビタミンCのような抗酸化物質を含む植物性食品は、動物性食品と一緒に組み合わせると、さらに抗酸化力がアップするという性質があります。ですからゴーヤを肉と一緒に炒めるゴーヤーチャンプルーという料理は、まさに暑い沖縄で暮らす人の元気の源としてふさわしいものだと納得できますね。

さらに、ゴーヤには、β-カロチンやビタミンB1、またカリウム、リン、鉄分などミネラル類も豊富! 体のむくみをとり、疲労を回復してくれるため、夏バテ防止に大いに役立つのです。

夏バテだけではない! ゴーヤの健康効果

沖縄では昔から、ゴーヤの苦みには血をキレイにして、血圧を安定させる効果があると伝えれられてきました。中国の漢方医学、インドのアーユルヴェーダなどの伝統医学は古くからゴーヤーの医薬的効能を認めており、20世紀に入ってからは科学的にも研究が始められ、現在も各国で研究が進められています。

■血糖値を安定させる
ゴーヤは独特の苦味が特徴。その苦味は、果皮に含まれるモモルデシンとチャランチンという成分に血糖値を下げる効果のあることがわかってきました。

また、ゴーヤには植物インスリン(P-inslin)が豊富に含まれています。この成分は新しく発見された成分で、薬品のインスリンに似たタンパク質です。薬品のインスリンでは時に低血糖の症状が見られ危険を伴うことは広く知られています。 しかしゴーヤーに含まれる植物インスリンの場合は、血糖値を安定させる優れた効果があります。

これらの作用については海外でも多くの臨床試験が行われ、その結果いずれもゴーヤーが糖尿病に有効であることが報告されています。

■コレステロールを下げる
前述のゴーヤの苦味成分モモルデシチンとチャランチンは、血糖値だけでなく、コレステロールも低下させる効果があることも分かりました。またコレステロールや中性脂肪などの血中脂肪の低下には、食物繊維、特に水溶性の繊維をとることが効果的。ゴーヤには、水溶性繊維が豊富に含まれています。

■ガン細胞を抑制
ゴーヤの果実や種子に含まれている「蛋白MAP30」は、ガン細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞を活性化させ、ガン細胞の増殖を抑えるといわれています。また、ゴーヤーに含まれるモモルカロシドという物質はDNA、RNA(細胞が増えていく上で欠かせない核酸の主要物質)の合成を阻害する働きがあり、ガンの進展を防ぐ効果が期待されています。

ゴーヤの苦味を取る方法

スーパーでも手軽に買えるパワーフードなのですから、いつもの食卓で気軽に使いたいものです。でもゴーヤの苦味が苦手という人もいるでしょう。苦味を完全に消すのは難しいですが、上手な選び方と下処理を行えばかなり緩和することができます。

■ ゴーヤの苦味を緩和するコツ
  • 苦味のマイルドな沖縄産のズングリ型ゴーヤを選ぶ
  • 水にさらす(あまり長時間つけるとビタミンCが溶け出してしまうので注意)
  • 塩もみする(時間を長くおけばより苦味は和らぎます)
  • 油をよく吸収させるると苦味が和らぐので揚げる・炒める
  • 下ゆでする
  • チャンプルーなどの味付けのしっかりした料理にする
  • 薄切りにして使う
などの方法を試してみてください。

夏バテ対策・二日酔いに! ゴーヤジュースの作り方

良薬は口に苦し。スキッと夏バテを解消したいと言う場合は、強い苦味を活かす方が効果的。ゴーヤジュースやゴーヤーの醤油かけなど、苦味そのものを味わう料理にチャレンジしてみましょう! 二日酔いなども解消してくれます。

■ゴーヤジュースの簡単レシピ
※ 白いワタの部分は苦みが強いので使いません。
  1. ゴーヤを、ミキサーにかけるか、すりおろし、漉します
  2. ソーダやりんご、レモンジュースで割ります
  3. はちみつやガムシロップをお好みで加えてください

この夏の活力UPに、ぜひお試しください!

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