企業のIT活用/会計/確定申告・青色申告

財務分析、融資申込が楽ラク 話題のXBRL

B/S、P/Lなど財務情報の標準化が始まっています。これがXBRLで、情報をやりとりするコストを下げられるため、財務分析や銀行への融資申込が今までとごろっと変わっていきます。既にe-Taxで使われています。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

XBRLとは

XBRLという言葉をご存知ですか。2008年はXBRLという言葉がトレンドになりそうです。
【ガイド記事 目次】
XBRLとは Page1
XBRLは財務情報を標準化したもの Page1
データを使いまわす Page2
XBRLの例 Page2
XBRLで財務データ比較がラクラク Page2
法人税申告のe-TaxはXBRLを活用 Page3
融資申込みにXBRLを送る Page3


初めての取引先とつきあう時、きちんと代金は払ってもらえそうか、業績が悪く途中で倒産したりしないかなど心配になります。そこで東京商工リサーチや帝国データバンクの信用情報にアクセスし、財務状況を確認します。
取引先が倒産に
取引先が倒産に

ただし情報は各社マチマチで、エクセルで自社なりの分析をしようと思うと、一から入力していかなければなりません。それを解消してくれるのがXBRLです。

XBRLは大企業を中心に動き初めていますが、やがて中小企業にもおよんできそうです。日本では金融庁がXBRLを本格導入し、身近なところでは国税庁の電子申告・納税システム(e-Tax)で使われています。アメリカのSEC(証券取引委員会)など世界中がこのXBRLに向けて動き出しています。

今年から本格普及しそうなので、2008年はXBRL元年と言われています。

XBRLは財務情報を標準化したもの

XBRLのXは「XML」をあらわします。XMLと言えば従来、伝票やFAXでやりとりしていた発注情報を電子的にやりとりするEDI(電子データ交換)などで使われている技術です。

XMLはOS、ソフトウェア、ベンダーに依存しませんし、最大のポイントはHTMLやPDFなどと違って二次加工できる点にあります。
→ 中小企業が使えるEDI 共通XML/EDI

XMLは私たちが気がつかない間に使っています。新しいブログの記事があれば知らせてもらえるようRSSリーダーへブログを登録しますが、この登録時にXMLが使われています。
→ Web2.0な日々 RSSマガジンの時代へ

XBRLの後半の「BRL」は「Business Reporting Language」をあらわします。「Business Reporting」とは企業が出す事業報告書のことで、XBRLとは簡単に言うとB/SやP/Lなどの財務情報を共通フォーマットで標準化してしまおうということです。

ではなぜ財務情報の標準化が必要なのでしょうか。それは情報をやりとりするコストを下げられるからです。
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