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経営者必見! '損益分岐点の活用法 1(2ページ目)

今回と次回の2回にわたって、「損益分岐点」について解説していきます。経営者の方々には特に知っておいて頂きたい考え方ですので、これを機にマスターしてしまいましょう。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド


売上も利益も同じなのに・・・

一方、B社の今月の売上は同じ500万、利益も同じ100万円の赤字ですが、固定費は400万円、変動費は200万円だったとします。この場合、同じように損益分岐点を求めてみると、

変動費率=200万/500万=0.4
【損益分岐点】=400万/(1-0.4)=6,666,666

となり、売上が約670万で損益0となります。この場合、A社と同じ100万円の利益を増やすのに必要な売上は約170万円です。

このように同じ売上、同じ利益であっても、損益分岐点が同じになるとは限りません。損益分岐点を求めてみることで、今までは見えていなかった自社の傾向が分かることもあります。

固定費と変動費の分け方

では、いざ自社の損益分岐点を求めてみようとしたときに、ふと立ち止まってしまうのが、やはり固定費と変動費をどう分けるか、というところでしょう。

分け方はいくつかあり、中にはエクセルで数式を組んで計算する、といったものもありますが、やはり簡単な方法が一番です。おすすめは、科目によって判断する方法です。

とは言うものの、実際のところ全ての経費を固定費と変動費に分けられるかというと、なかなかそうもいかないのが現実です。ある程度割り切って、変動費と判断できるもの以外は全部固定費ということでも構いません。固定費と変動費に分けることが最終目的ではありませんので、ここであまり時間をかけすぎないようにして下さい。

ただし、科目の既成概念にとらわれず、あくまで自社の実情に応じた判断をすることは必要です。例えば、同じ給料という科目でも、歩合給なのかそうでないのかなどによって変わってきます。

次回は、損益分岐点の具体的な活用方法等をお届けします。

損益分岐点を活用しよう(2)

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