住宅購入の税金

更新日:2005年11月02日

固定資産税と都市計画税の基礎知識

住宅を取得した翌年から毎年課税される固定資産税と都市計画税については、住宅を購入する前から理解しておきたいもの。特例適用の有無や税率についても要注意です。【平成22年度税制改正対応済】


住宅を取得したときには、不動産取得税登録免許税消費税印紙税、さらには資金調達の方法により贈与税などが課税されます。そして、住宅を取得した翌年からは毎年、固定資産税と都市計画税が課税されることに。今回から3回に分け、住宅の保有時に必要となる固定資産税と都市計画税についてみていくことにしましょう。

固定資産税と都市計画税の納税義務者は?

住宅を取得すれば毎年払うことになる税金も忘れずに!

住宅を取得すれば毎年払うことになる税金も忘れずに!

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日現在で市町村の固定資産課税台帳(土地補充課税台帳、家屋補充課税台帳など)または登記簿などに所有者として登録されている人(個人、法人を問わない)に対して課税されます。

住宅を購入したときなど不動産取引にあたっては、固定資産税や都市計画税の年額を引渡し日を境として日割りで精算し、売主と買主との負担割合を定めることが慣例になっていますが、この場合でも買主が相当日数分の納税義務者になるわけではありません。あくまでも、1月1日時点の所有者が1年間分の納税義務者となり、納税通知書にしたがって一括納付するか、年4回の指定月に分納します。また、仮に1月2日に家屋を取り壊したとしても原則として1年分の課税がされることになります。

固定資産税は原則として(一部の例外規定を除く)すべての土地と家屋が課税対象となり、都市計画税は都市計画法による市街化区域内に所在する土地と建物が課税対象となります。したがって、市街化区域内に住宅などを所有すれば、固定資産税と都市計画税とが併せて徴収されることになるわけです。ただし、土地の権利が借地権の住宅などでは、当然ながら土地に対する固定資産税と都市計画税の負担義務はありません。その代わりに地主へ地代を毎月支払うことになります。

都市計画と固定資産税・都市計画税の適用関係
区域区分
固定資産税
都市計画税
都市計画区域 市街化区域
市街化調整区域
×
非線引き区域
条例等による
都市計画区域外
×

なお、固定資産税と都市計画税は市町村が徴収する地方税(市町村税)ですが、東京23区では東京都(都税)となっています。

  年4回の納期は各市町村ごとに異なります。ちなみに東京23区の場合には6月、9月、12月、翌年2月となっています。
  1月1日以前に売却したのにも関わらず、1月1日時点で所有権移転登記が完了していない場合には、登記上の所有者である元の売主に対して課税されることになります。
  固定資産税は土地、家屋だけでなく償却資産にも課税されますが、ここでは償却資産の説明を省略します。

固定資産税と都市計画税の課税標準と税率

固定資産税と都市計画税における課税標準は、固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)です。ただし、土地については価格の上昇や下落に伴う調整措置や住宅用地に対する特例などを講じた後の価格が課税標準となります。

また、固定資産税の標準税率は1.4%、都市計画税の制限税率(上限)は0.3%となっています。なお、固定資産税では2.1%が制限税率とされていましたが、平成16年度の税制改正によりこの制限が廃止されました。

固定資産税と都市計画税の税率
固定資産税 固定資産税評価額 × 1.4%(標準税率)
都市計画税 固定資産税評価額 × 0.3%(制限税率)

実際に適用される税率は市町村ごとに異なりますので、それぞれ確認が必要です。ちなみに東京都内の例では、都市計画税の制限税率である0.3%を採用しているのは23区のみ。他の市町では武蔵野市と府中市の0.20%から国分寺市の0.28%までさまざまです(平成17年度の場合)。ただし、23区では独自の軽減措置などもあり、実際の負担率は低くなるケースも多くなっています。固定資産税については標準税率である1.4%を採用している自治体が大半のようです。

なお、マンションなど区分所有建物の敷地については、それぞれの持分に応じて按分した後の価額が課税標準となります。

  総務省の資料によれば、平成15年における固定資産税の税収総額は8兆6,786億円(課税客体は土地:1億7,794万筆・所有者3,816万人、家屋:6,066万棟・所有者3,718万人)、都市計画税の税収総額は1兆2,392億円となっています(固定資産税には償却資産分を含む)。
  平成16年の統計では、固定資産税の標準税率(1.4%)を採用するのが3,101市町村のうち2,844市町村にのぼり、残る257市町村では1.4%超1.8%以下となっています。標準税率未満の税率を採用している市町村はありません。

固定資産税と都市計画税の免税点

同一の区市町村内で同一の人が所有する土地や建物の課税標準額合計が一定の金額に満たない場合には、固定資産税と都市計画税は課税されません。

固定資産税と都市計画税の免税点
土 地
30万円
家 屋
20万円

都市部の住宅でこの価格以内に収まることは滅多にないでしょうけどね。地方都市のマンション(一世帯あたりの土地持分評価額が低い)では、土地分の固定資産税・都市計画税が免税されている物件もたまにあるようです。

固定資産税の減額措置

平成18年度の税制改正により、一定の要件に該当する耐震改修工事を行なった場合に、その住宅の固定資産税額を2分の1に減額する特例措置が創設されました。

また、平成19年度の税制改正により、一定の要件に該当するバリアフリー改修工事を行なった場合に、その住宅の翌年度分の固定資産税を3分の1減額する特例措置が創設されました。

詳しくは≪平成18年度住宅税制改正総まとめ≫または≪平成19年度住宅税制改正総まとめ≫をご参照ください。

1 2 3
  • 印刷する
  • ブックマークする
  • 携帯に送る
  • ブログに書く

あわせて読みたい

この記事の担当ガイド

写真

平野 雅之

不動産取引実務に精通する専門家が、不動産売買で失敗しないノウハウを分かりやすくアドバイスします。

続きを読む

ガイドからのお知らせ

All About Good Answers Topics

回答募集中のトピック(お題)

回答できるものを探そう Good Anwsersトップへ
今なら最大10,000円の回答キャンペーン実施中!

メルマガ登録

【住宅・不動産メルマガ】一戸建て、マンション、リフォームからインテリアまで、住まいに関するアイデア満載の情報をお届けします。

All About モバイル

QRコード

All Aboutがケータイで読める!

オススメ記事をメールでチェック