不動産売買の法制度

更新日:2012年01月01日

防火地域と準防火地域の基礎知識

建物が密集している都市部では、大規模災害防止のための延焼防止措置や建物の不燃化が重要な課題です。そのため都市計画法や建築基準法では「防火地域と準防火地域」などによる建物構造の制限が定められています。


都市計画のうえで、建物が密集する都市の防災、不燃化は重要な課題です。そのため都市計画法第9条20項で「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」として、防火地域と準防火地域とが規定され、建築基準法および同法施行令によって、それぞれの具体的な制限内容が定められています。

今回はこの「防火地域と準防火地域」およびそれに類する「屋根不燃区域」について説明することにしましょう。


防火地域とは?

火災
建物の延焼防止対策は、都市生活をおくるうえでも重要なテーマ
都市の中心市街地や主要駅前、主要幹線道路沿いなど、大規模な商業施設や多くの建物が密集し、火災などが起これば大惨事になりかねない地域では、建物の構造を厳しく制限して防災機能を高めることが求められます。

このような地域で指定されるのが「防火地域」で、建物は原則として耐火建築物、つまり一般的には鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造などの建築物としなければなりません。

ただし、地階を含む階数が2以下で、かつ、延面積が100平方メートル以下の建築物は準耐火建築物とすることができます。

また、次のものには防火地域の制限が適用されません。

〔防火地域の適用除外〕(一部抜粋)
□ 延面積が50平方メートル以内の平家建の附属建築物で、外壁および軒裏が防火構造のもの
□ 高さが2mを超える門または塀で、不燃材料で造るか、または、不燃材料で覆われたもの
□ 高さが2m以下の門または塀

なお、防火地域内においても、一定の耐火性能を有するものとして国土交通大臣の認定を受けたものであれば、木造住宅などを建築することができます。ただし、これが認定され始めたのは近年(枠組壁工法が平成16年4月、在来軸組工法が平成18年10月)のことであり、まだあまり一般的にはなっていません。

防火地域内の建築制限

従来から普及しているタイプの木造住宅は防火地域内に建てることができませんから、木造住宅を建てるための土地を探すときには注意が必要です。防火地域の多くは商業地域(用途地域の一種)となっていますが、たとえば東京都千代田区、中央区、台東区などのように、ほとんどのエリアが防火地域に指定されている場合もあります。

このようなエリアで「木造のための土地」を探しても、該当物件をみつけることはほとんど困難ですから、土地探しを始める前に、あらかじめ希望エリアにおける都市計画の内容を確認しておくことも欠かせません。


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平野 雅之

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