桜の大木と空を楽しむ屋上
1. 隣家の桜の大木を借景する屋上。外観をスッキリ見せるために壁面を30cm立ち上げている。 2. 西側に3階建ての隣家が迫る。 3. 階段と個室の入口が並ぶ玄関ホール。 4. ハイサイドライトから差し込む外光が、個室を明るく照らす。。 5. 寝室のガラス戸から物干し場に出る。 |
緩やかな天井の曲線が訪問者を優しく迎え入れる玄関ホールを挟んで、LDKの反対側には6畳ほどの広さの個室が1階と2階に1室ずつ設けられています。けっして広いとは言えませんが、居心地の良い空間になっています。また階段室の下や上は収納として活用されています。階段を上がり2階の個室のガラス戸を開くと、平屋の屋根に続いています。ここに立っていると青い空や隣家や向かいのお屋敷の樹々の緑が、目を楽しませてくれます。
全体のプランにも建物の仕上げや建材の選択にも、徹底したシンプルさを追求したこの家には、ローコスト住宅にありがちなマイナスイメージは一切ありません。「すべてがコンパクトにまとまっているので、無駄に歩きまわるストレスが無く、とても使い勝手がいい。」という母親の言葉にあるように、住む人の事を考え抜いた建築家のアイデアによって、住み心地の良い豊かな家となったのです。
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