妊娠してからではなく、今から。 赤ちゃんを望むなら知っておきたい、栄養不足のこと
葉酸を意識的に摂るべき時期は「いつから」が正解?
きちんと自炊をし、和食が基本…しかしそれでもまだ、体にとって足りない栄養素があるんです。健康的な食生活の一般女性でも難しいなら、多くの栄養を必要とする妊婦さんはどうなるの? 私たちが気をつけるべき「栄養」と「カロリー」の誤解とは…。
提供:バイエル薬品株式会社
お話をうかがった方
NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活の提案、レシピ提供、執筆、講演、商品企画協力等を中心に活動。毎日の健康管理に欠かせない食に関する豊富な情報を発信していきます。
昔に比べて“痩せ”信仰の強い今の時代。“細くないとキレイじゃない…” ”モデルみたいに細く美しくなるためには、食べる量を減らさないと“と思い込んで食事制限などのダイエットに励むあまり、実は美しさにとって最も大切な“健康”をないがしろにしてしまってはいませんか?
「現代の女性の食事は、高度成長期以前よりも摂取するエネルギー量が少なく、また野菜の摂取量なども少なめであるといえます。また、カロリーを意識して食事の量を抑える方も多いようですが、それでもお腹が空いてしまえば間食として甘いものに手が出てしまうこともあるでしょう。そうなると、必要な栄養を十分にとれない生活が続くことで、栄養バランスの乱れも気になってきます。その結果、“だるい” ”寝ても疲れが取れない“といったちょっとした体の不調や、”慢性的なくすみ“ ”ニキビがなかなか治らない“などの肌トラブルも出やすくなってしまうのです」(南さん)。
美肌や美ボディだけでなく、真の美しさを手に入れるために、カロリー制限よりも重要なのが実は「栄養」です。とくに、妊娠を計画している女性や妊婦さんは、赤ちゃんのためにもなおのこと栄養について普段からきちんと意識しておくべきなのです。
そもそもなぜ、妊娠中はとりわけ栄養バランスを大切にしなければいけないのでしょうか?
「自分自身の生命活動、健康的な生活に必要な栄養だけでなく、授かった生命を胎内で育んでいくための栄養が必要となるからです。通常の健康な人が摂取すべき量以上に、摂取していかなければなりません」(南さん)。
では、一般的に不足しているといわれる栄養素とはどのようなものがあるのでしょうか。
「たとえば、30歳から39歳までの日本人女性でみると、骨の健康や血圧などとも関連するカルシウムやマグネシウム、不足することで貧血につながる鉄などが、推奨摂取量と比べて足りない傾向にあります。カルシウムや鉄などは、推奨摂取量に対して平均摂取量が6割ほどですから、半分ちょっとしか摂れていないということになりますね」(南さん)。
では、妊婦さんの場合は、どうでしょうか。
必要なビタミン・ミネラルの推奨摂取量と平均摂取量を比較したデータがあります。こちらを見ると、一般的に不足しているとされる鉄については平均摂取量が28%まで下がり、さらに、一般女性できちんと足りている(摂取できている)とされていた葉酸は、妊婦になると半分近くまでガクンと下がっているのです。
“私はきっと大丈夫”なんて油断は禁物。目には見えないけれど、あなたも不足している可能性が充分にあるのです。
「それに毎日の食事の中で、素材を見て、鉄や葉酸が○gとチェックするのはなかなかできることではありません。栄養バランスを整えるひとつのコツは、和食の献立の一汁三菜を目安にして、調理量や素材や味付けが重ならないようにすること。そうすると幅広い食品から、栄養もバランスよく摂りやすいと考えられます」(南さん)。
また、効率よく栄養を摂取する方法としてなるべく旬のものを取り入れること。その季節ならではのものは、最もおいしい状態で食べられるだけでなく、栄養もギュッと凝縮されているのです。
ただし、これらの工夫を心がけてもなお、足りない栄養素は存在します。
一般的な女性でも不足しがちな栄養素が、妊婦さんとなるとさらに足りなくなってしまう…。妊娠中は赤ちゃんのことも考え、多くの栄養素をしっかり摂らなくてはいけないのですが、どのようにして不足分を補っていけばよいのでしょうか。
「妊娠したから、これからはオーガニックな食材にこだわらなきゃ」
「あまり好きではない食材も栄養のために無理して摂らないと…」
自分自身と赤ちゃんの健康を考えるあまり、こういった考えになることもあるでしょうが、これは長い目で見るとストレスをためてしまうことになるかもしれません。
「足りない栄養素を摂取するために、できるところから食生活を改善することは大切です。とはいえ、たとえば葉酸などは、頑張って摂取するように心がけても摂取量が不足してしまいがち。葉酸は水溶性のビタミンなので熱に弱く、加熱することでその半分くらいが壊れてしまいます。また、食事から摂る葉酸が体内に吸収され利用される割合は、日本の平均的な食事では50%以下とみられています。自分で思っている以上に栄養が摂れていないということもあるのです。そういうときは、葉酸をサプリメントで補うのも賢い方法です。サプリメントは、体内の吸収率が高くなるような成分があらかじめ配合されていますから、日々の食事の補助としながら、妊娠前・妊娠初期に必要となる葉酸をしっかり摂取して行く必要がありますね」(南さん)。
赤ちゃんと自分自身のふたり分、しっかり摂りたい栄養素。マタニティ期に少しでもストレスを減らして快適に過ごしていくためにも、必要な栄養素・不足しがちな栄養素に関する知識は、きちんと身につけておきましょう。
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バイエル薬品株式会社
掲載期間:2016年8月22日~2016年12月31日