肌荒れやシミ…… 妊娠中の肌トラブルはどうケアするのが正解?

妊娠してから「今までほとんどなかった肌荒れが急に…」「シミが濃くなってきたかも…」といった悩みを抱える人は多いそう。妊娠中の体の中では、一体何が起こっているのでしょう?

提供:バイエル薬品株式会社

お話をうかがった方

城後 紗織

All About「化粧品・時短美容」ガイド:城後 紗織

美容ジャーナリスト。大学在学中より、女性誌編集スタッフとして執筆活動をスタート。独立してキャリアを重ねる一方、出産後の多忙な経験から時間をかけずにキレイになれる美容法を追求。

妊娠中の肌不調。その最大の原因は…?

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新しい命が体の中で宿るということは、母体にとっても大きな変化。そしてこのタイミングで、お肌の調子に変化が訪れることも多いようです。肌不調が生じるそのメカニズムについて、城後さんに解説していただきました。

「妊娠中は、ホルモンのバランスが想像以上に変化します。その影響によるものが大きいですね。中でもよく聞くのが、シミが濃くなるという肌トラブルです。これは妊娠中に増加するエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが、メラニン色素を生成するメラノサイトを刺激するためだと考えられています。

また、女性ホルモンのうち、エストロゲンは皮脂の分泌を抑制し、プロゲステロンは皮脂の分泌を促進するという作用があります。妊娠によってホルモンバランスが乱れると、皮脂の量が急激に増えたり減ったりするので肌の調子は不安定になり、水分と油分のバランスが悪くなることで肌のバリア機能も低下しがちになります。バリア機能が低下した肌は外敵刺激に対しても敏感になり、肌荒れにつながります。妊娠前に使っていたスキンケアが合わなくなったり、ちょっとした刺激でも乾燥やかゆみなどを引き起こしやすくなったり、紫外線に反応して赤みやかゆみが出てしまうことも考えられます」(城後さん)。

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でも、ある程度は仕方のないこと…と大きく構えつつも、諦めることはありません。ちょっとした工夫で改善できることは努力してみましょう。

妊娠による肌変化は本当に人それぞれですが、妊娠前より妊娠してからのほうが肌がきれいになったという人もたくさんいるのも事実なので、日々のスキンケアを見直すきっかけにもなるはずです。

肌トラブルを防ぐために、気をつけるべきこと

スキンケアや食事、生活習慣などの改善で、肌トラブルを悪化させないようにしたり、起こりにくい環境を作ることは可能ですが、具体的な方法はどうすればよいのでしょう?

「スキンケアに関しては“保湿”と“紫外線対策”をしっかり行いましょう。妊娠中の肌はバリア機能が低下しがちなので、乾燥がひどくなったり、紫外線に敏感になってシミやソバカスができやすくなるからです。スキンケアアイテムもなるべく刺激の少ないアイテムを選ぶといいですね。

それ以外のテクニックとしては、妊娠中は新陳代謝が活発になるので、汗や皮脂汚れをしっかりと落とし、肌を清潔に保つように心がけてください。疲れたからといってメイクを落とさずに寝てしまったり、適当なパパッと洗顔はトラブルの元と心得ましょう。ただし、ゴシゴシ洗いは肌を傷つけるので厳禁です。マイルドな使用感の洗顔料をきちんと泡立て、手のひらで泡を転がすように優しく洗いましょう。

その後は、なるべく時間をおかずにすぐ、化粧水で水分補給を。十分な量の化粧水を肌のすみずみまでのばしたら、肌を両手で堤込むようにして軽く押さえながらなじませていくと浸透も高まります。それでも乾燥が気になる部分には重ねづけをするなど、その日のコンディションに合わせて肌と対話するようにしましょう。時間があるときは、化粧水を含ませたコットンを5〜10分ほど肌にのせてパックしてもよいですね。最後には必ず乳液やクリームで“潤いのフタ”をすることも忘れずに」(城後さん)。

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そして、お出かけの際の紫外線対策も抜かりなく行いましょう。

「最も手軽な方法は日焼け止めを塗ることですが、肌の状態によっては刺激を感じることもあるので、腕の内側などでパッチテストをしてから、そのときの自分の肌にいちばん合ったものを選びましょう。また帽子や日傘、ストールなどを活用するのも手。太陽と上手に付き合いましょう」(城後さん)。

それ以外では、早寝早起きの規則正しい生活、充分な睡眠、栄養バランスの取れた食事が大切だそう。

「あまりに当たり前のことですが、体のリズムを整えるにはやはりこれらが基本です。美肌も“健やかな体”あってのことですから」(城後さん)。

ストレスをためないライフスタイルも心がけよう

急激に体調が変化していく妊娠中は、肌だけでなく心も不安定になりがちです。

「出産を前にして緊張したりイライラすることもありますが、ゆったりとした気持ちでリラックスして過ごしましょう。気持ちが落ち着かないことが多いのはホルモンバランスの影響なので、思いつめる必要はありません。ドラマや映画を見たり、好きな音楽を聴いたり、のんびり散歩したり、上手に気分転換をしてストレスをためないことが一番です。アクティブ派の人は、マタニティヨガなどで体を動かしながら、妊婦さん同士で交流するのもいいですね」(城後さん)。

プレママのインナーケアは“無理せず、賢く”が正解

そして実は意外と難しいのが、きちんとした食生活。わかってはいるけど、いざ実践するとなるとハードルが高くて……という人もきっと少なくないはず。

「妊娠中はママ自身の栄養はもちろん、赤ちゃんの発育のための栄養も確保する必要があるので、栄養バランスのとれた食事をしっかり摂ることはとても大切です。ただ、つわりや体調の変化、好みの問題もあるのでなかなか思ったとおりにはいきませんよね。そんなときはサプリメントで補うというのもひとつの方法です」(城後さん)。

具体的には、何を補えばいいのでしょうか?

「妊娠中に不足しがちな栄養素としては鉄分やカルシウムが知られていますが、肌トラブルの緩和という視点でいうと、肌代謝をサポートするビタミンB群も意識して摂りたいですね。ビタミンB群とは「ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸」のことで、お互いに助け合いながら作用するという特徴があるのでひとまとめにされています。この中でも特に、妊娠中に必要な量が増える栄養素が、葉酸です。葉酸の摂取は妊娠初期の赤ちゃんの先天障害リスクを低減させることでも知られているので、赤ちゃんにもママにもうれしい栄養素です」(城後さん)。

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自身の肌ケアのためにも、赤ちゃんのためにも、必要な栄養素はきちんと摂るようにしたいものですね。


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