のだ たかし
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL・D51を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、「ヨーロッパ鉄道と音楽の旅」を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。
特急「いなほ」と観光列車「きらきらうえつ」の旅
新潟と秋田を結ぶJR白新線と羽越本線のルートは、いわゆる日本海縦貫線の一部をなし、旅客・貨物ともに重要な路線である。新潟と酒田・秋田を結ぶ特急「いなほ」が走る幹線ではあるが、笹川流れと呼ばれる日本海沿いの景勝区間もあり、鉄道旅行をする場合も見逃せないコースだ。今回は、車窓を楽しむという観点から、特急「いなほ」のグリーン車と観光列車「きらきらうえつ」の旅を紹介したい。
JR石巻線、4年振りに全線運転再開
2011年3月11日の東日本大震災で壊滅的な被害を受けたJR石巻線。少しずつ復旧作業を続け、運転再開区間が延び、最後に残った浦宿~女川間が、2015年3月21日に開通した。これにより、小牛田~女川全線での運転がほぼ4年振りに再開された。津波により全壊し、停車中の列車が流された女川駅は、内陸部に移転し、新たな駅として営業を開始した。近況をレポートしよう
仙台~石巻を結ぶ仙石東北ライン開業
2015年5月30日、仙石東北ラインという新たなルートが開業した。仙台と石巻を東北本線と仙石線経由で直通する新しいルートで、2つの路線が並走する区間に300mの接続線を新設することで可能になった。列車は快速と特別快速のみで、仙台と石巻を最短52分、多くの列車は1時間少々で結ぶ。鉄道網の新たな整備による石巻地区の震災復興が加速することを期待したい。
温かみのあるローカル線「えちぜん鉄道」の魅力
福井県内の有名観光地である永平寺、勝山、東尋坊へのアクセスに便利な鉄道として長らく親しまれてきたが、相次ぐ事故や経営不振で廃止に追い込まれてしまった京福電鉄。そこで、その路線のほとんどを引き継いで2003年に運行を再開したのが第3セクター「えちぜん鉄道」である。地域密着の鉄道として人とのふれあいを重視した温かみのある鉄道として注目されている。
鉄道ガイドがおすすめする 夏休みに乗るべき列車5選
夏休みが近づいてきたので、旅行プランを考えている人も多いだろう。中には鉄道旅行を考えてはいるけれど、どこへ行っていいのか迷っている人もいるかもしれない。そこで、国内で鉄道旅行をする場合に「今夏に乗るべき」おすすめの列車を選んでみた。
レトロから新型まで!北陸では路面電車に乗ろう
北陸新幹線開業で注目の北陸地方。都市での街歩きを楽しみたい人も多いことだろう。市内の公共交通機関としては、バスが多いかもしれない。しかし、金沢は別として、富山、高岡、福井には路面電車がある。とりわけ富山は日本でもトップクラスの路面電車が走っている。新幹線開業で、富山駅高架下に乗り入れることとなり、利便性が極めて向上した。富山を中心に高岡、福井の路面電車をご紹介しよう。
金色塗装の東武特急「日光詣スペーシア」
東武鉄道の看板特急列車スペーシアは、日光東照宮400年式年大祭を記念するため1編成を特別塗装列車「日光詣スペーシア」として2015年4月18日から運行を開始。外観、窓枠帯、ラインカラーに日光二社一寺(日光東照宮、日光山輪王寺、日光二荒山神社)の建造物に使われている荘厳な金色、重厚な黒色、艶やかな朱色を配し、乗った時から日光への旅の期待が高まりそうだ。車両の詳細をレポートしよう。
新幹線もどき!? JR四国「鉄道ホビートレイン」の旅
新幹線計画のないJR四国に「四国新幹線」登場を予感させる0系新幹線もどきのコミカルなディーゼルカー「鉄道ホビートレイン」が登場して2015年春でほぼ1周年を迎えた。この機会に、清流四万十川に沿って走る風光明媚なJR予土線を愉快な列車に乗って旅してきた。予土線3兄弟と言われる「海洋堂ホビートレイン」「しまんトロッコ」も垣間見ることができたので、列車の旅とあわせてご紹介しよう。
特殊狭軌の四日市あすなろう鉄道、発足!
近鉄内部(うつべ)・八王子線(三重県)は、2015年4月1日に近鉄の手を離れ、第3セクター四日市あすなろう鉄道として再出発した。「あすなろう」のなろうとはnarrowのことで、旅客営業している路線は全国でも3か所しかない線路幅762mmという特殊狭軌の鉄道である。短い距離ながら四日市市民の足として走り続ける小さな可愛らしいパステルカラーの車両に乗って、ミニトリップに出かけよう!
開業129年目にしてJR武豊線電化完成
愛知県最古の鉄道であるJR武豊(たけとよ)線が、開業129年目の2015年3月1日にようやく電化され、従来のディーゼルカーに代わって新型電車が走り始めた。名古屋の近郊路線でもある武豊線は歴史的な鉄道施設が残り、古き良き時代を偲ばせる。沿線の半田は醸造業の盛んなところで「蔵の街」として街歩きも楽しめる。リフレッシュされたローカル線に乗って、途中下車の旅を楽しみたい。
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