基本的には、月末月初に金利の改定が行われる
定期預金の情報をどう集める?
本当に毎日決定しているかどうかは別として、長い間、超低金利で毎日変わりばえのしない金利なのは事実。では市場金利が動いていないかというと、そうではありません。市場金利には主に、短期金利と長期金利があり、短期金利は政策金利と連動します。長期金利は10年ものの国債などが指標となっています。
確かに政策金利はずっと0.1%のまま。銀行の普通預金や定期預金でも1カ月ものなど短期の預入期間のものがこれに連動する形になりますが、当然政策金利より低くなければ銀行の利益にはなりませんから、0.01%などと超低水準のまま放置されているわけです。
一方の定期預金金利に影響する長期金利ですが、低金利とはいえ、国債の金利は変動しているので、定期預金金利も変動してもおかしくありません。しかし都市銀行では1年もので金利0.02%程度でほとんど金利改定されないのが実情です。
これには、銀行の資金調達コストも加味されていて、つまりは、ある程度は銀行の裁量で金利は決まる、といってもいいでしょう。その証拠に、同じように長期金利の影響を受ける住宅ローン金利は、国債金利が上下すれば、すぐに反応して金利改定します。住宅ローン金利が動いて、定期預金金利は動かない、というのには銀行側の理屈があるのです。
とはいえ、定期預金金利については、基本的に毎週月曜日、もしくは月末月初に見直されることが多いので、市場金利が上下したニュースを耳にしたら、月曜日の朝や月末月初に金利をチェックしていみるといいでしょう。日ごろは、オールアバウトのこちらのサイトでも定期預金金利の一覧が随時更新されているので、活用するといいでしょう。
ネット銀行や地方銀行のキャンペーン情報は1カ月前から
定期預金金利は、ある程度は銀行の裁量で決まると説明しましたが、その好例が、ネット銀行や地方銀行のネット支店の定期預金です。ネット銀行や地方銀行のネット支店は、リアル店舗を持たないので、コストを削減できます。その分を金利に反映させているため、一般の都市銀行よりも高い金利を提示できるのです。都市銀行でも店頭金利よりも、ネットバンキングやATM利用で定期預金金利を上乗せしているケースがありますが、それは同じ理由によるものです。1年を通して、ネット銀行は高めの金利を提示していますが、これがボーナス時期になるとキャンペーン金利として、さらに有利な金利になります。また不定期に実施しているのが地方銀行のネット支店。資金需要に応じて特別金利のキャンペーンを行うことがあります。ただし、この場合は、募集金額に上限を設けていることがありますので、早めに情報をキャッチして、お得な預け先を見逃さないようにしたいものです。
ボーナス時期にキャンペーンを実施する銀行は、過去の例などを銀行のサイトなどチェックしておき、事前に口座開設だけでもしておくといいでしょう。実施する際には、1カ月前ぐらいから告知されるはずで、実施期間も比較的長く設定される傾向にあります。
地方銀行のネット支店は、前述したように、募集金額の上限を設けていたり、100万円以上とか1口100万円のみ、といった条件が設定されているケースが多いです。過去の実績を確認して、利用したいと思えれば、やはりタイミングを逃さないように事前に口座開設しておくといいでしょう。