預金は銀行のオリジナル商品、投資信託は仕入れて売っている商品
投資信託は、銀行預金とは全く違う、値動きする金融商品です。 |
銀行にはいくつかの役割がありますが、もっとも中心となるのが、余っているお金(すぐには使わないお金)を、お金の足りないところ(今、お金が必要な人や会社)に橋渡しすること。そのために、普通預金や定期預金でお金を集めます。つまり預金は、銀行が製造・直売するオリジナル商品のようなものです。
10年ほど前から銀行は、投資信託も販売するようになりました。投資信託を製造(?)しているのは、投資信託運用会社です。運用会社では株式や債券、不動産などを買って値上がりを狙います。この資産を一般の人が買いやすい金額、1万円単位などに小分けしたのが投資信託。お店が商品を仕入れて売るように、銀行は投資信託という金融商品を仕入れて販売しているわけです。販売の際は、投資信託の価格に手数料を上乗せします。手数料が銀行の儲けになります。
この仕組みは証券会社で投資信託を買う場合も同じ。つまり、投資信託運用会社が作った投資信託という商品を、銀行も証券会社も、それぞれに仕入れて、売って、手数料を稼いでいるのです。一部の投資信託運用会社では、証券会社や銀行に卸すだけではなく、自社の商品を直販もしています。
銀行ごとに違う、投資信託の品揃え
日本には、たくさんの投資信託運用会社があり、数千本の投資信託が運用されています。小売店とも言える証券会社や銀行もたくさんあります。証券会社や銀行では、複数の投資信託運用会社から、いろいろな投資信託を仕入れて、品揃えの豊富さを競っています。どこで買うかにより、買える投資信託は違ってきます。あっちのスーパーとこっちのスーパーでは、商品の品揃えが違うのと同じです。「どうしてもこの投資信託を買いたい」というお目当ての投資信託があるなら、まず、どこの銀行で扱っているかを調べることが必要です。製造会社である投資信託運用会社に問い合わせれば、取り扱っている金融機関を教えてくれます。
ただ、ほとんどの方は、どの投資信託を買うか? どこで買うか? 迷っているケースが多いのではないでしょうか?
次ページで、銀行で投資信託を買うメリットとデメリットを説明します。