カンムリが同じだから勘違いする
投資信託の成績は、運用会社とファンドマネージャーの品質が作る! |
日本の大手はほとんどグループで連動していますので、親会社が証券会社(あるいは銀行)で、子会社に運用会社を作るというパターンになるからです。たとえば、次のような系列関係で結ばれています。
野村アセットマネジメント ― 野村證券
大和証券投資信託委託 ― 大和証券
日興アセットマネジメント ― 日興証券(今後異動の可能性あり)
新光投信 ― みずほ証券
岡三アセットマネジメント ― 岡三証券
運用会社には、上記のような証券会社系列のほかに次のようなカラーごとのグループ分けができます。
○邦銀系列(大和住銀投信投資顧問、三菱UFJ投信、三井住友AM)
○保険会社系列(T&D AM、ニッセイAM、ピーシーエーAM)
○外銀系列(JPモルガンAM,UBSグローバルAM、HSBC投信)
○外資運用会社(フィデリテイ投信、ピクテ投信投資顧問、フランクリンテンプルトン)
○国内独立系(さわかみ、国際投信投資顧問、トヨタAM,セゾン投信)
運用会社が作った投信を証券会社が売る
証券会社と運用会社の違いをひと言でいえば、証券会社は販売するのが役割、運用会社は投資信託を作ることが役割ということです。自動車産業でいえば、証券会社がディーラーで運用会社がメーカーなのです。しかし、ずいぶん印象が違うのは、自動車業界ではメーカーがディーラーに対して支配的なのですが、投信業界では運用会社よりも販売会社の方が圧倒的に強いということです。
その構造の違いの一因には、証券会社の持つマーケッテイング力の強さにあるとガイドは考えています。なにしろ、市場が未成熟な投信業界においては、まずは売れることが最重要事項です。そして、そのためにどんな商品が投資家から望まれているかということに関して、証券会社は顧客との深い結びつきの中で、豊富な情報を持っているのです。もちろん販売力も持っています。
ですから、個人投資家に運用会社はなじみが薄いのですが、運用会社と販売会社(証券会社など)の連携は密接です。
本題からやや離れますが、運用会社が自動車メーカーと違うのは、工場を持っていない点です。運用会社の本質は投資先を選ぶその頭脳力にあります。実際の投資行動(運用プロセス)を担っているのは受託信託銀行です。
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