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今稼いでいても老後は…年金勝ち組負け組:独身女性編(3ページ目)

最近では「負け犬」と呼ばれることもある独身女性ですが、年金でも負け組にならないポイントを考えてみます。ヒントは意外なところにあるかも?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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「年金勝ち組」のストーリー

私の名前は山口一恵(仮名)、45歳。結婚しないのも、人生のひとつだ。今働いている仕事がおもしろく、夢中になって働いているうちに、結婚のタイミングを失ってしまっただけのこと。スキルも上昇して仕事に集中できる年齢が結婚の適齢期というのは、残念に思う。でも、結婚して家庭に入った大学の同期の話を聞いても、夫との葛藤や子育ての苦労話(自慢話も!)ばかりであまり魅力を感じなかったのも正直なところ。「負け犬」かもしれないけれど、私は堂々と生きていきたいと思う。

とはいえ、女性が一人で老後を過ごすのに不安は大きい。男性社員と比べて遜色ない給与を受け取ってるから年金もそこそこになるだろうが、やはり家の不安とお金の不安は大きい。友人のシングル女性の多くは住宅ローンでワンルームマンションを買ったりしているが、35年ものローンはどうかと思う。

一生シングルになりそうな予感がした35歳から、私は服や化粧品などの買い物を少し抑えて毎月2万円ずつ貯金をすることにした。家については一人娘ということもあり、親と同居できるのを幸い、居座ることにした。もちろんそれなりの家賃は払っているし、両親の老後の面倒を見てあげることもできた。

定年退職を迎えた私の年金の水準は毎月17万円程度(2004年水準)。ちょっと少ない気がするけど男性社員と変わらない水準だそうだ。両親が亡くなったあと、広すぎる家は売ってしまい、こぢんまりとした部屋を購入した。こうして終の棲家が確保できたというわけだ。

35歳からコツコツ貯めたお金の3分の1くらいを株式運用しておいたら(年平均5.5%)、なんと1280万円にもなっていて老後の大きな財産となった。国の年金で基本的な生活費をやりくりし、毎月数万円ずつ貯金を取り崩して自分に小さなプレゼントをあげることにしている。先月は冬の京都を楽しんできた。退職金もそこそこもらえたので、これなら100歳まで長生きしても大丈夫。シングルなりに波瀾万丈の人生だったけど、なんとか最後までうまくやっていけそうだ。

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