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カモにされる客!賢い客?~ネットトレード(2ページ目)

「カモにされている客」ではなく「賢いお客」になろうというシリーズ最終回はオンライン証券です。オンライントレードでカモにされているってどういうケースでしょうか?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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オンライントレード会社はどうやって儲けている?

このシリーズはいつも「金融機関がもうける仕組み」の確認から考えています。それでは、オンライントレード会社はどうやって儲けているのでしょうか?

オンライントレードの口座を開設するのは基本的に無料です。また、口座を維持するための手数料も基本的にかかりません。私もオンライントレードの口座を5つほどもっていますが、そうした手数料は一切払っていません。つまり、口座をどんなに多く保有していても、それ自体はオンライントレード会社にとっての儲けにはならないということです(むしろ、事務処理や口座維持のコストはかかっています)。

それではサービス料や情報料はどうでしょうか。オンライントレード会社はほとんどリアルタイムに近いスピードで株価情報などを発信しています。また、日経新聞の記事や四季報などを自由に検索したり各社独自のレポートを閲覧することができます。オンライントレード会社は当然こうしたコストを負担しているわけですが、実際にはほとんどが無料で利用できます。一部、高度な情報サービスについてのみ有料となっている程度です。有料部分はオンライントレード会社の儲けですが、全体としてはごく一部にすぎません。私たちはこうしたコストについては選択的に利用すればいいわけです(利用時には同意が必要なので)。

そうなると、オンライントレードの主たる収益源は「売買手数料」ということになります。私たちが株式などを売買する際に支払うコストです。一般には購入金額の○%といった形で支払うことになります(定額制などを選択できる場合もあります)。この費用は購入したときも売却したときもそれぞれかかります。たとえば売買手数料が0.2%だと仮定して、100万円の株式を取得すると2100円(内消費税100円)がかかり、110万円になった時点で売却すると2310円(内消費税110円)がかかることになるわけです。合計すると4410円(消費税が210円)がかかった、という具合です。こうした手数料の積み重ねがオンライントレード会社の利益となっているわけです。
(※これはおおよその例えですので、これより安く売買できる会社もたくさんあります)

その他、投資信託などでは販売手数料や信託報酬といった手数料を支払いますのでこれもオンライントレード会社の利益になっています。ただしオンライントレード会社にとって投信からの収益は一部にすぎません。私たちからオンライントレード会社が儲けている仕組みはおおむね以上のとおりです。

→オンライントレード、儲けさせずに儲かる方法は?次のページへ
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