つまらない9:ボーナスは半分しか使わない
つまらない人はボーナスをぱっと使ってしまうことはありません。少なくとも半分は残して貯金しておきます。気がつくと1000万円以上貯まっていることも珍しくありません。ボーナスはサラリーマンのささやかな楽しみです。毎月もらえる給与とは違う喜びがあります。最近では業績反映でボーナスが反映することも多く、会社が好調であるとか自身の業績がよかったなどの理由でボーナスが大きく増えることもあります。
また、毎月の給与は毎月の生活費とほぼ直結しているため、あまり余裕がありません。ボーナスはその点、大きな買い物をするにはうってつけの収入です。ボーナスのたびに新製品のカタログを眺めながら、「何に使おうか」と算段している人は多いことでしょう。ドカーンと大きな買い物をする快感は最高!、という人もいるでしょう。ボーナスをほとんど使い切ってしまう人が多いかもしれません。
しかし、こう考えてみたらどうでしょう? ボーナスってドカンと買い物をするチャンスであると同時に「ドカンと貯金をするチャンスでもある」のです。たとえば、毎月の給料から切りつめて2万円貯金することができますか? 「年間で24万円の貯蓄を38年続けることができ、3%のリターンがあれば1700万円にもなるので老後の一財産ができますよ」、とFPにいわれたところで、なかなか続けることが難しいのではないでしょうか。しかし、ボーナスが手取りで50万円入ったとき、そのうち12万円を残すことはそう難しくないはずです。それでも38万円の買い物はできるからです。
もし半分貯めておくことができれば25万円×2回で年間50万円も貯められます。30年でも続けることができ、3%増やすことができれば、なんと2400万円にもふくらみます。本当は税引き前の半分といきたいところですが、手取りの半分でもいいので残しておくことができれば、それは大きな財産となるわけです。
また、こうしてボーナスを少し残しておくのは、人生設計上も余裕を自分にもたらします。引っ越しをするときの費用や、家電品がある日突然故障したときの買い換え費用を、次のボーナスからの一括払いでなく、ストックしておいたボーナスの取り崩しでまかなうことができれば、次のボーナスはさらに計画的に使うことができます。あるいは、次のシーズンのボーナスが減ってしまったときも、余裕を持って迎えることができます。ボーナスが減ったとき、クレジットカードの支払い明細や住宅ローンの返済を見てパニックになる生活からおさらばできますよ!
私の友人にボーナスをあまり使わないでいたら、気がつくと1000万円以上貯まっていた、という人がいます。お互い30歳のときでしたが、そのとき私はほとんど貯金がありませんでした(お恥ずかしい話ですが)。そのときとても驚いたと同時に、ちょっとした差も10年近く続くと大きな違いだと痛感しました。彼はたまたま無自覚でお金が貯められましたが、それはラッキーなケースです。できれば自覚的に残しておく習慣をつけましょう。これも立派な「運用」なのです。
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