今慌てて売っても、今受け取れるわけではない
また、今日慌てて売りに出したところで今日現金で受け取れるわけではないということは、401kの最も重要なところです。原則として60歳以降でなければ受け取れないのが401kのキホンだからです。たとえば、購入価格が15000円の投資信託を13000円に下がったからといってあわてて売ったとします。確かにこれ以上下がった場合に、損が拡大することはありません。
しかし、自分が定年退職をする頃(例えば20年後に)その投資信託の価値が回復し、20000円になっていたとしたらどうでしょう。13000円のときに、焦って売っておいたことは意味がないばかりか、ただの損になってしまいます。
仮に13000円で売ったあとに、15000円に回復した頃にあわてて買い直したとしても、そのまま放置しておいた場合より損をしてしまったことになります。
今焦って売ったら損が確定するわけですが、今受け取れるわけではありません。自分の受取年齢までの時間を考えて、その後市場が盛り返せば損しないかもしれない、という可能性について検討してみるといいでしょう。
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我々は、長期運用ということに経験がほとんどありません。マスコミも数カ月や数年程度のスパンで株価が下がったことをさも悪であるかのように指摘しています。
しかし、長い目で見れば、もしかすると一時的に株価が下がったということは、「安く買えるチャンス」なのかもしれません。
株価が下がるとすでに持っているリスク資産の価値が下がりますからさも良くないことのように思えます。しかし、見た目を変えてみれば、一時的に株価が下がったときは新しく買う資産が安く買えることになりますから、うれしい時期ともいえます。(私は株価が下がるとわくわくしてきます)
私達は401kを通じて、投資と長い目でつきあうことを覚えていかなければなりません。
いろんな「目」を養いながら、景気や市場の動向について目を向けてみてください。
→401kここまで下がったら、売るか?買うか?