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401k、株価が下がっても損をしていない?

これだけ株価が下がっても、今持っている資産が損をしていないかも?あなたの401kの財産を切り売りするまえに一度チェックしてみてはいかが?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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日経平均株価が、13000円を割り込んでちょっとした騒ぎになりましたが、その後少し戻ってきました。ちょっと上がってはまたちょっと下がるような気配が続いています。
またしばらくこういう調子が続くことになるのでしょうが、あなたの401kの資産はどうなっているでしょうか。

もしかすると株価がずいぶん下がったのでパニックになっていたりしないでしょうか。あわてて売りたいと思っている人も多いでしょう。
前回、「401kここまで下がったら、売るか?買うか?」という記事を書きましたが、今回は「焦って売ってもうまくいかないかもしれませんよ」というお話をしたいと思います。

(目次)
●株価が下がっても平均購入単価は低いかもしれない
今慌てて売っても、今日売れるわけではない
今慌てて売っても、今受け取れるわけではない



株価が下がっても平均購入単価は低いかもしれない

最初に確認してみたいのですが、何をもって「損してるから、売ろう」と判断したのでしょうか? 本当にあなたの資産は損をしているのでしょうか?

「いやいや、18000円まで行った日経平均株価が13000円を切るまで下がったんだから、損しているに決まっている」と素直に思っている人がいたら、ちょっとじっくり考えてみましょう。あなたの401kの資産は「全額18000円のときに買ったものでしょうか?」

401kの資産は、毎月定期的に会社が入金する掛金で投資信託や定期預金を買い付けていきます。あなたの会社で401kをスタートした時期にもよりますが、仮に2002年1月(まだ日経平均株価が10000円以下だったころ)から毎月10000円ずつ投資信託を購入していたとしたら、あなたは73カ月かけて、824500円くらいの資産を築いていたことになります。当然投資した金額は73万円ですから、損はしていないというわけです。つまり、今無理して売らなくても損はしていないので大丈夫、といえるわけです。

私達はついつい、一時期18000円まで上がったのだからとそこを基準にして損得を考えてしまいます。しかし、実際の購入価格と比べたらまだ得しているのかもしれません。そのあたりはじっくり考えて判断するべきでしょう。

もし、下がっている可能性があるとしたら、会社が401kをスタートして、今までの制度から引っ越ししたお金が振り込まれたタイミングが、昨年春頃であったような場合です。この場合、株価が高いときに購入していますから、損失が生じているということはありえます(だからといって、今売ったところで得するわけではありませんが)。このあたりは、自分の資産の状況を自分の目でチェックしてみてください。

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