今慌てて売っても、今日売れるわけではない
次に、401kの注意してほしいところは、「今日売る注文をしても今日売れるわけではない」ということです。401kにおけるリスク商品とはほぼ100%投資信託のことを意味します。直接株式や債券を購入することはできません(法律上は可能ですが、購入単価が高いため、401kには向いていない)。
そもそも投資信託は一日に一度しか値段が決まらない商品です。また申し込み時間を区切って、そこまでにまとまった注文を処理する仕組みになっています。
具体的にどれくらいの日数で処理されるかは、金融機関のシステムと投資信託の仕組みにもよりますが、おおむね国内で運用している投資信託が売却されるのは指示をした翌日、外国で運用している投資信託が指示をした翌々日といったイメージです。(詳しくは自分の401kの説明を確認してください)
つまり、「今日、日経平均株価が○○円だから売ろう」と判断したとしても、実際に売却されたときは明日の値段で成立していることになるわけです。明日の株価が値上がりしたり、値下がりしたりしていたら、思った値段で売れなかったことになってしまいます。
一見すると使い勝手の悪いように思えますが、投資信託の特性(たくさんの人の小さな資金を大きくまとめて運用している)を考えるとやむを得ない部分です。むしろ、投資信託の売り買いは一日ごとの数百円単位の値動きに左右されない大局で判断するべきともいえます。
デイトレーダーのように小刻みに利益を得るのではなく、中長期的なスパンで利益を確定していくのが投資信託の運用というわけです。それこそ日経平均が8000円のころからこつこつ買い集めてきた投資信託について、18000円のころに初めて、一部売却するようなやりかたです。これなら数百円の値下がりが生じても気にすることがないでしょう。
日々の小刻みな値動きに慌てて投資信託を売ろうとすると、うまくいかない可能性があることは覚えておいてください。
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