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共働き共倒れは回避!共働きポートフォリオ(2ページ目)

共働きこそ強いという「共働きポートフォリオ」を提唱しているヤマサキですが、景気悪化局面においてもう一度見直しを考えてみます。共働きが共倒れにならないためには?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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共働きポートフォリオが弱いところ

近年浮上してきた「共働きポートフォリオ」のリスクは、共働きは「夫婦合計の稼ぎ」に生活水準のラインを引いてしまいがちだと言うことです。

つまり、夫450万円、妻400万円といった夫婦があったとすると、合計所得の850万円で無理のないところに生活水準を置いてしまいます。おそらく結構いい感じの生活になると思います。これは共働きの大きなメリットですし、それを否定するものではありません。

しかしどちらかが共働きの場合、「どちらかが働けなくなるリスク」があることは注意して、生活水準を設定することが必要です。
景気が悪くなってどちらかが職を失ったりすれば、一人分の収入で生活していかなければなりません。そのときになって慌てて緊縮財政を取るのはかなりしんどいはずです。基本としては、二人の合計所得の7~8割くらいで暮らし、2割以上を貯金する体質にしておいてほしいと思います。

また、「稼ぎが下がるリスク」についても無視できません。特に可能性が高く、ダメージがきついのはボーナスです。昨年の冬からすでに減少している人も多いと思いますが、これからしばらくの間はボーナスにあまり期待できないと思います。なぜなら、近年の賞与の支給体系は「会社の業績に連動する」という傾向があるからです。
今年以降は、毎月の給与に影響がある会社も出てくると思います。
いずれにせよ、「年収が数割ダウンすること」に対応できる家計の余力を持っておくことを、共働きの場合でも考えておくべきというわけです(これは片方だけ稼いでいるカップルでも同様ですが)。

こうしたケースに抵抗力をつける方法はひとつです。
それは「合計所得より少ない生活水準で暮らすことに慣れておく」ことです。夫婦で800万円の収入があっても、もともと600万円くらいの生活(それでも余裕がある暮らしはできると思います)をすれば、仮に200万円年収が下がってもなんとかやりくりが続けられます。300万円マイナスになったときも実質的には家計の100万円分の見直しですむわけです。300万円全額を生活費からコストカットするのと比べれば対応可能だと思います。

また、その分の差額については貯金をしておきます。これにより、年収がダウンしたときの必要資金としてに備えたり、その後の資金ニーズに備えたりする財産とするわけです。ボーナスから住宅ローンの返済をしているカップルなどは、かなり多額のボーナス返済を計画していたりします。ボーナスがなくなっても何回かはやりくりできるくらいの貯金をしっかりしておきたいものです。


→それでも、やっぱり「共稼ぎポートフォリオ」は考えるべき!次ページへ
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