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夫が失業!その時妻は(FP的に)どうする?(2ページ目)

「夫が失業!そのとき妻は、どうする?」というコラムをAllAbout内でみかけました。せっかくなのでFP的目線でマネープランとして同じテーマのコラムを書いてみたいと思います。FP的には?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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緊急スクランブルとして必ずやること、4つ

夫が失業した状況というのは、かなりのピンチです。もし、夫の収入に生活をすべて依存していたのであれば、家庭の全収入が途絶えることとイコールだからです。
少なくとも、これは家計の緊急事態であるということを認識して、対策を考えなければなりません。そのとき必ず取り組んでほしいアプローチは以下のような点になります。

●現状の把握~取り崩せる資産の洗い出し
まず、「今使える現金」をすべて洗い出しましょう。通帳はすべて記帳に行って、最新の残高をチェックします。まだ振り込まれていない最後の給料と退職金があれば、その金額と時期についても確認します。これら全てが、当面の生活資金になります。
その次に、「解約できる資産」をチェックします。定期預金、個人向け国債、保険、株式など解約したり売却すれば現金化できる資産についてリストを作ります。こちらは、現金が底をついた場合に手をつけざるを得ない資金です。(消費者金融やキャッシングは極力回避します)
今あるお金の把握もせずに就職活動も家計の見直しもありませんので、必ずチェックしてください。(もし借金があればその返済額などもチェックしておきましょう)

●給付の確保等~雇用保険の手続き、保険料免除の手続き
その次に動くのは、もらえる給付をきちんともらい、免除が認められる出費の停止をすることです。
まず、もらえるお金の代表として雇用保険の失業給付(求職者給付)の手続きです。ハローワークに出かけて手続きをしなければ支給がスタートしませんので、退職後数日以内に必ずでかけましょう。自己都合退職なら待機期間が3カ月ありますが、会社都合や倒産の場合であればすぐに給付がスタートされます。
また、健康保険料(退職したら原則国民健康保険)や年金保険料(退職したら厚生年金から国民年金)については市役所等で手続きをします。変更の手続きが必要なのですが、あわせて免除の手続きができるか聞いてください。多くの場合、免除が認められるはずです。これで大きな負担がかからずにすみます。

●出費を削る~徹底的な節約
もちろん、徹底的な節約も取り組まなければなりません。再就職は時間がある程度かかると考え、甘い気持ちは持ってはいけません。ペットボトルはもう買わない、外食は基本的にNG、家族ひとり1台の携帯電話も解約を検討する、くらいの気持ちで倹約をしてください。
急な離職は社会の変化としてあり得ることであり、恥じることはありませんので、子どもにも状況を説明し、一緒に難局に立ち向かうことが大切です。一緒に苦労して乗り越えることができれば、将来には良い思い出になりますし、良い教育にもなります。

●収入を得る道の確保~専業主婦であれば、ひとまず働くこと
手続き等がすべて終了したら、アルバイト・パートを探して奥様も仕事をしてください。専業主婦であったのでしたら、時給800円×週5日×8時間であっても、一カ月で12~13万円の収入になります。貯金を取り崩すペースをできるだけ遅くするためにも、現金収入が必要です。
ここは緊急事態ですから「ずいぶん働いていなかったし…」とか「ちゃんと働けるか不安…」といっていられる状況ではありません。「とにかく、再就職できるまでは」と自分に言い聞かせてでも、がんばって仕事をみつけてください。
また、すでに女性も働いていた場合は、今の雇用を維持することを優先してください。転職活動などはとりあえず様子を見たほうがいいでしょう。


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