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「会社に人生を預けるな」は正しい!?(3ページ目)

勝間和代氏の著書「銀行にお金を預けるな」は間違いだ、と指摘したことがある筆者ですが「会社に人生を預けるな」には大いに賛同します。マネープラン的に対策を考えてみます。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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会社へ依存せず、自立するいくつかのテクニック

それでは、会社依存の体質を改善するにはどうすればいいでしょうか。いくつかヒントをご紹介してみますので、自分に活用できそうなやり方を選んでみてください。

1)客観的なライセンスを取ってみる
資格があれば何とかなる、と過信するのは禁物ですが、資格のよいところは客観的に能力を線引きできることです。「経理の経験が●年」というより「経理の経験が●年あり、簿記の1級資格があります」というほうが客観的には説得力があります。自分で自分を評価する物差しとしても外部の資格は役立ちます。能力があって資格はまだ、という人は手に入れておくといいでしょう。外部の人は、結局わかりやすい形であなたを評価することがあるものです。

2)転職サービスに一度登録してみる
実際に転職をするかどうかは別として、転職サービスに登録してみるのもいいでしょう。自分の能力の対外的な評価がどれくらいか見当がつきますし、評価向上に必要な要素をアドバイスしてもらえます。もちろん、うまく転職が成功すればラッキーですよね。基本的には無料でサービスが利用できますので(有料の場合もあり。また、転職活動をするのが原則です)、試してみてはどうでしょう。

3)同業他社の人と話す機会をもつ
同業他社、あるいは同職種の他社の人と人脈はありますか?同業他社の知人、ないし同じ職種で働いている他社の知人を作って情報交換をすると自分のポジションが理解できるようになります。もちろん仕事の守秘義務を披露しあうのはNGですが、それ以外でも十分に情報交換は楽しいものです。見識も広がることが多いですし、同業ならではの連帯感も得られます。友人作りを意識してみるのもいいでしょう。会社が倒産したとき、誘いの声がかかることもあるかもしれません。

4)副業をひとつ始めてみる
何か興味のあるテーマがあれば、それを軸に副業を考えてみるのもいいでしょう。ただし仕事に支障が出ない程度のバランスは大切に。就業時間内で副業をやっていた場合、ペナルティが生じるおそれもありますのでご注意を。最初はホームページで好きな商品を紹介してアフィリエイトでもいいでしょう。副業がもし軌道に乗って自分のチャレンジする仕事になればこんな素晴らしいことはありません。

5)共働きにしておく
これは単純にリスクを下げる方法なのですが、一カ所に全額の収入を依存するから、リスクが高くなってしまうわけです。共働きをすれば、二カ所から収入を得られる状態になりますので、一つの会社の年収減に対して抵抗力が生まれます。共働きで合計所得が上がれば貯金余力も上がりますので、貯金をして年収減のリスクに備えることもでき、一石二鳥です。(生活水準も上がれば一石三鳥かもしれません)

    ■   ■

会社の価値は日々変動していきます。自分自身の価値も変動しないはずがありません。このとき、自分の価値は下がっていないのに、評価だけ下がっていくような状態には注意が必要です。もちろん自分の価値が上がってもいつまでも評価が上がらない会社に忠誠を誓う必要もありません。

会社とは基本的にイーブンの関係でかつ、ややドライなくらいがいいと思います。クビを切られるときに情をかけられることはありませんから、こちらから転職をするときに余計な情を会社にかける必要もありません。

ひとつの会社に依存度を高めすぎないようにすることをできる範囲から始めてみてはいかがでしょうか。


(備考)
「会社に人生を預けるな」の書籍中ではその他いろいろなリスクについての考察が含まれています。関心がある人はぜひ書籍を手に取ってみてください。



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