自分ブランドを評価してみる
自分のメリットより、人に喜んでもらえることを主軸に置いてブランドの方向性を考える |
同姓同名の他人を除いて、いったい何件ヒットしたでしょうか。その数こそ、自分のブランド値というわけです。もちろん、検索エンジンにヒットすることだけがブランド価値を表す全てではありませんが、有名な人ほど数多くヒットするので、自分のブランド力を計る一つの目安にはなるでしょう。では、検索にヒットしている人は、どういうことをしているのでしょうか。
まず、自分自身のホームページやブログ、メルマガを持っている人で本名を使っている人は、ほぼ100%出てきますよね。その他の多くは、他のネットメディアや他人・他社のウェブサイトの中で紹介されるケースがほとんどです。ということは、社内よりも社外での活動が重要になってくるということです。社外で活動すれば、それに関わった人たちが、ホームページやブログ、メルマガなどで、あなたを紹介し広めてくれますから、社外活動は、自分ブランドを構築し、浸透させるのに効果的な方法の一つです。
もちろん、社内で評判の悪い人が社外活動をしたところで、効果のほどは知れていますから、社内活動を軽視せよということではありません。しかし、自分ブランドを構築したい人には、社内だけに目を向けるのではなく、会社の外にも活動範囲を広げることが有効だということです。
さて、今月、あなたは会社以外の人と何人に会ったでしょうか。
「非常識」な人は「常識」を知っている
繰り返しになりますが、ブランドを構築して得られる大きなメリットは、「自分らしく生きる」ことができるという点です。多くの人が上司や顧客の理不尽さに耐える必要も、自分の個性を押し殺して働く必要もなくなります。ブランドを築くことで自分のペースで自分のやりたいことを自分の好みのスタイルでできるようになります。しかし、「自分らしく」という言葉には、大いなる誤解があるのも事実です。例えば「自分は茶髪が好きなんスよ。これが自分らしさなんスよ。」と言う若者がいますが、茶髪の若者なんてそこら中にいます。そこら中にいるということは、そもそも普通であって、どこにも自分らしさなんて見えてきません。自分が自分で「自分らしさ」を言うときには、だいたいありきたりで平均的なものです。また、ものごとにはどうしてもルールや制約があります。こわすべきルールや制約ももちろんありますが、最低限のルールや制約を無視しては、誰からも相手にされなくなってしまいます。
実は非常識な人材ほど、常識というものをよく知っています。(もちろんここで言う非常識とは、モラルに反したり品性のない言動をしたりする、という意味ではありません)
非常識な発想をするためには、世の中の常識、つまり、平均的な人であればどう考えどう行動するか、がわからなくてはなりません。そうした世の中の常識、当たり前だと思われている世の中の仕組みを知り尽くしているからこそ、その隙間やひずみ、抜け落ちているニーズやマーケットを突くことができるのです。それこそが非常識な人材のなせる業、というわけです。
自分ブランドとは「自分ならでは」
非常識な思考ができる人、というのは、極めて常識的に考えられる人でもあるということです。そうやって彼らは、「自分らしさ」の前に、「自分ならでは」の価値を出そうとしているのです。ウサギとカメの競争の話を聞いて、普通の人がカメ的な人生を賞賛するなら、あなたは「いや、ウサギだろう。なぜなら、集中と弛緩、スピード重視、というウサギ的生き方は現代にフィットするから。」などと他人とは違う価値を出す。そしてそれが受け入れられて初めて、服装やら言動やらがあなたのスタイルとしても認められるのです。
ですから、自分らしさとは、「茶髪で通す」という表面的なことではないのです。こだわるべきは、「自分らしさ」より、まず「自分ならでは」です。「自分ならでは」を追求した先に、「自分らしさ」が見えてくるようになるのです。「自分らしさ」よりも「自分ならでは」の価値を追求する。これがブランド構築への第一歩です。
自分ブランドの作り方
どうやってブランドを創るかの前に、まず自分はどういうブランドを築きたいのかを考えます。つまり、どの分野・領域で突き抜けて、どういう評価を受ける人物になりたいのか、そしてその結果としてどういうライフスタイルを手に入れたいかを決めることです。さて、そんなブランド創りでぜひ考えておきたい視点には、1、「好きなこと・得意なことをやる」
2、「世の中への貢献度が高いことをやる」
3、「独自性・希少性があることをやる」
4、「一貫性を保つ」
5、「信頼性を高める」
ということがあります。上記の5つの方向性に照らしながら、自分自身のブランド創りを考えてみましょう。