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W-ZERO3 使用レポート5 日本語入力 PQBox(2ページ目)

ウィルコムの Windows Mobile 5.0搭載のPHS音声通話端末「W-ZERO3」の実機を使いながらのレポートをお送りする第5回です。今回は、「W-ZERO3」に用意されている多様な日本語入力と拡張ソフトを見てみます。

庄司 恒雄

執筆者:庄司 恒雄

携帯電話・スマートフォンガイド

予測変換入力「PQBox」をいれる

「PQBox」は、増井氏が作成された予測変換入力システム「POBox」から、伊藤氏が作成したWindowsCE版「POBox」をベースにQta氏が改良を加えたPocket PC版です。
「POBox」は、今では携帯電話の日本語入力システムとしても採用されるほど普及しましたが、Pocket PC用には、開発者の方々の努力により、いくつかのプログラムが提供され続けてきました。「PQBox」は、システム組み込みでなく、外部プログラムとなっています。システム組み込みとしては、Pocket PC 2003用の「ComPOBox乙」がありましたが、Wondows Mobile 5.0には未対応で動作確認できませんので、今回は、「W-ZERO3」で動作するPQBox for Pocket PC Ver063版を利用します。
予測変換入力の「PQBox」


POBox 増井氏作
WindowsCE版 POBox 伊藤氏 作
PQBox Qta氏 作

●インストール
「PQBox」のインストールですが、2つの作業、プログラムのインストールと辞書j準備とインストールが必要となります。

・プログラムのインストール
PQBox for Pocket PC Ver063版(pb063arm_ppc.lzh)をダウンロードし、PC上で解凍します。解凍した先のフォルダの[PQBox.exe]を、miniSDまたはActivSync経由で「W-ZERO3」の任意の場所に転送します。
あとは、[PQBox]のショートカットをスタートメニュー(windows/スタートメニュー/プログラム/ など)に用意しておくとよいでしょう。

・辞書の用意
「PQBox」で面倒なのは辞書の用意です。
さて、辞書をPC上で作るため、以下をダウンロードして用意します。
辞書データには、辞書を作成するテキストファイル(phrases.txt、words.txt)が収録されています。辞書ツールには、テキストデータから辞書ファイルを作成するプログラムが入っています。
辞書ツール
辞書データVer1.9

適当なフォルダ(辞書とか)に、dutle32.exe、phrases.txt、words.txtの3つをコピーして、 簡易辞書ツール[dutle32.exe]を実行します。
簡易辞書ツールの種類(T)項目で、phrases.txtを選んで、[分離]ボタンを押して、辞書を作成します。成功すれば、phrasesフォルダが作成されます。同じように種類(T)項目で、words.txtを選んで辞書を作成します。

「W-ZERO3」にいれる「dic」フォルダを作成して、できた「phrasesフォルダ」「wordsフォルダ」を「dic」フォルダにコピーします。あとは、「dic」フォルダを「W-ZERO3」のルートのマイポケット PCに、miniSDまたはActiveSync経由でコピーしてください。

辞書データ作成用のフォルダを用意する 辞書ツールで辞書を作成する


ここでは、モバチキ氏が、ご自身のサイトで辞書データと辞書の作成方法を公開してくださっていますので、そのデータを使って、辞書を作成して使う手順を説明させていただきました。
なお、このデータは、利用者が共用で改変・編集向上する目的で公開されていますので、データの更新などを行った場合は、モバチキ氏にご連絡いただけると、ほかの「PQBox」利用者の方もしあわせになれると思います。

POBox/PQBox用辞書強化プロジェクト 辞書を強化しましょう

以上で、インストールは完了です。

●起動
作成した「PQBox」のショートカットまたは「PQBox.exe」から起動させます。
日本語入力は、ソフトキーボードから入力していきますと、候補の単語が候補ウィンドウに表示されますので、目的の単語を選択して確定していきます。

PQBox 予測変換入力の「PQBox」


●設定
「PQBox」の変換候補ウィンドウの右側に機能ボタンがあり、一番左端をタップすると設定ニューが開きますので、[セッティング]で各種設定を行えます。 設定では、辞書のパス設定やホットキー起動、フォントなどを設定することができます。

PQBoxの設定をオープンする PQBoxの設定画面


●スタートメニューへの登録
「PQBox」をスタートメニューのプログラムに登録しておく方法もありますが、スタートメニュー上部は、7つのプログラムを登録しておくことができますので、スタートメニュー上部に登録しておくと便利です。登録方法は、スタートメニュー>設定>個人用>メニューから変更することができます。

PQBoxの設定をオープンする PQBoxの設定画面


●辞書について
辞書は、ユーザーが自分で強化したり、改善していくことができます。
辞書の構造は、「dic」フォルダ以下に、「phrases」、「word」フォルダがあります。書くフォルダに、分割した辞書ファイルが格納されています。

Dicフォルダ Dicフォルダの中


辞書は、元のデータファイルで改修・編集して、元テキストファイルを辞書としての分割化ファイルにして使用するというわけです。辞書の元データは、テキストファイルで編集できますので、単語、フェース毎のデータを作成することで、専用辞書や、予測される単語や関連性を増やすことができます。

phrases.txt word.txt


「PQBox」は、アプリケーション型なので、システム組み込みよりは、使用面では少々面倒ですが、実用性の高いシステムです。

「W-ZERO3」の主な仕様

OS: Microsoft Windows Mobile 5.0 software for Pocket PC 日本語版
CPU: Intel PXA270 プロセッサ 416MHz
表示: 640×480ドット、3.7型 65,536色 モバイルASV液晶(バックライト付)
メモリ: Flash128MB(ユーザーエリア約75MB)/SDRAM64MB(ワークエリア)
通信機能:PHS(W-SIM)対応/ワイヤレスLAN(IEEE802.11b準拠)内蔵
カードスロット:miniSD カードスロット×1、W-SIMスロット×1
接続端子:USBポート(miniBコネクター)、イヤホンマイク端子(平型)
電源:リチウムイオン充電池(EA-BL12)、ACアダプタ(EA-75)
連続通話時間: 約5時間
連続待受時間: 約200時間(電波状態ランプ消灯時)
カメラ有効画素数: 約133万画素
外形寸法(mm): 約70(W)×約130(H)×約26(D)(本体閉時、突起部除く) 質量(g): 約220(タッチペン、充電池含む)
主な付属品:USBケーブル、CD-ROM、ACアダプタ、取扱説明書、ソフトケース、その他

価格は、新規契約で3万9800円前後

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※機種やOSのバージョンによって画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

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