Microsoft WordやExcel、PowerPoint や iLfie'06のPagesなどの文書ファイルが扱えるアプリケーションは、いろいろな設定内容を文書ファイルに記憶します。
これにより、文書ファイルを開く環境が変わっても用紙サイズ、表示設定、計算方法、セルの設定などが維持されるため、環境や作業する人が異なる場合でも同じように文書ファイルを編集することができるのです。
では、新規作成時の設定をあらかじめ変更しておくにはどうすればよいのでしょうか?
基本的な設定ならば、環境設定により変更できますが、用紙サイズやセルのスタイルという項目は環境設定では変更できません。
ここでは、Excelの場合の設定方法やAppleScriptで新規文書を作成した場合の設定方法について紹介します。
新規作成時に使用するテンプレートとして設定する
Excelでは、任意の設定を行ったブックを「ブック」という名前のテンプレートとして指定のフォルダに保存しておくことで、新規作成時にそのブックを読み込むように設定できます。
【設定方法】
1.新規作成したブックで表示設定、環境設定を済ませます。
2.フォーマット ポップアップメニューで「テンプレート」を選択します。
3.ファイル - 別名で保存… を実行し、名前を「ブック」とします。
4.「拡張子を追加する」オプションをオフにします。つまりファイル名は拡張子が付かない「ブック」というファイルになります。
5.アプリケーション > Microsoft Office 2004 > Office > Startup > Excel に移動し、保存します。
「ブック」という名前のテンプレートをアプリケーション > Microsoft Office 2004 > Office > Startup > Excel に保存します。Word や PowerPoint でも同様です |
6.テンプレートの保存ができたら、Excelをいったん終了します。このときWordなども起動している場合はすべて終了してください。
これで、次回起動時からファイル - 新規作成を選ぶと「ブック」という名前で保存したテンプレートが使用されるようになります。
テンプレートの環境設定項目
以下に、テンプレートに保存される設定を示します。
【テンプレートに保存される情報】
・ 書式 メニューまたは設定パレットのコマンドを使用して設定したセルやワークシートの書式。
・各ワークシートのページの書式とプリント範囲の設定
・セルのスタイル
・ブック内のワークシートの数と種類
・ブックまたはワークシートで、保護されているか非表示となっている領域
・文字列、データ、グラフィックス、および数式
・行見出しや列見出し (印刷タイトル)、ページのヘッダやフッターなど
・ワークシートに使用するユーザー設定のカラー パレット
・フォームのユーザー設定のツールバーやマクロ、ハイパーリンクなど
・Excel - 環境設定により設定したブックの計算方法とウィンドウの表示に関するオプション
なお、これらのうち、あらかじめ設定しておくと便利だと思われるものは以下の通りです。
【各種表示設定であらかじめ変更しておくと便利なもの】
操作 | 解説 |
表示 - 標準 に変更 |
Mac版 Excelはデフォルトがページレイアウトになっているので、表計算ソフトの標準的な表示スタイルに変更します。データ入力作業がメインの場合はこちらのほうが断然使いやすいです。 通常、デフォルトの表示設定は環境設定により指定できますが、テンプレートを使用する場合変更しておかなければなりません。 |
表示 - 倍率 | できるだけ大量のデータを表示したいことも多いので、デフォルトの倍率を75%くらいにしたほうがよい場合もあります。 |
書式 - スタイル などの設定 | フォント設定やよくつかう数値表記の設定などをすべてのセルに設定しておくと便利です。 | ファイル - ページ設定 | 用紙の向きはもちろん、ヘッダ・フッタや倍率、印刷品質なども毎回変更するようなものではないので、変更しておきましょう。 |
環境設定項目 | 解説 | 計算方法 - 1904 年から計算する |
Windows環境のExcel互換プログラムでブックを開いた場合、日付の計算がおかしくなります。これはMacが1904年を基準に日付を計算しているのに対して、Windows環境では1900年を基準に計算するためです。Windowsで問題なく扱うためには、1904 年から計算する をオフにします。 |