Mac OS X 10.1 の売りの一つに、WindowsNTサーバーへの接続機能(SMBクライアント)があります。
今回は、この機能を少し便利に使う方法をお教えします。
.nsmbrcの作成
基本的に、WindowsNTの共有資源への接続は、内部的に/sbin/mount_smbfs が呼ばれて行われます。
そこで、Terminal にて、 man mount_smbfs を見ると、~/.nsmbrc を参照して初期設定を行える事が分かります。
Mac OS X の環境では、.nsmbrc のサンプルは root のホームフォルダの下にあります。(/var/root/ 以下)
この.nsmbrc を参考に、同じものを自分のホームフォルダに作成する事で、WindowsNTへの接続時にパスワード入力を自動化したり、ドメインの入力の手間を省く事ができます。
【記述例】
##################################
[default]
workgroup=yourdomain
[NT_SERVER]
##charsets=utf8:shiftjis
#このcharsets を使う事で、Windows98への接続も文字化けせずに
#接続できそうなものなのですが、うまくいきません。
#ちなみに、charsets で使えるものは、
# /System/Library/Tcl/8.3/encoding/
#以下にあります。(utf8.enc は ネットで検索すると出てきます)
#このオプションを使ってうまくWindows98の共有資源のマウントで
#文字化けの解消ができたひとがいましたら、
#よろしければメールください。
addr=nt_server.yourdomain.com
#サーバーのアドレスを入れます。
[NT_SERVER:LOGINNAME:SHAREPOINT]
password=$$1767877DF
#パスワードをここへ入れておくと、sharepoint のマウント時に
#パスワードを入力する手間が省けます。
##################################
※yourdomain
・・・あなたの環境のドメインネームを入れます。ログインダイアログで自動的に入力されるようになります。※NT_SERVER
・・・サーバーの名前です、利用するサーバー名に応じて変更して下さい。([ ]内は大文字で書きます)※LOGINNAME
・・・利用するサーバーに対するログイン名に置き換えます。※SHAREPOINT
・・・利用する共有資源名に置き換えてください。※password に入れる文字
・・・Terminalにて smbutil crypt 'yourpassword' と実行して作成される文字を入力します。
パスワードが kinoshita ならば smbutil crypt kinoshita と入力してリターンキーを押すと暗号化されたものが作成されますので、コピーするなどして利用します。
【具体的な操作方法】
1.terminal を起動して、pico ~/.nsmbrc と入力し、リターンキーを押します。
2.新規ファイルが作成され、編集状態になりますので、上記の【記述例】を参考に入力して下さい。(#部分はコメントなので、入力する必要はありません)
3.control + X を押すと、Save modified buffer (・・・・ と表示されますので、 y を入力して、リターンキーを押し、ファイル名を確認したら、もう一度リターンキーを押します。
以上で完了です、WindowsNTのサーバーを Finder の“サーバーへ接続...” メニューから smb://NT_SERVER/SHAREPOINT 型式で接続してみて下さい。
パスワード設定まで行われておれば、ログインダイアログは出ずにマウントされます。