Mac OS Xレビューの第3回は“フォルダ構成”を御紹介します。
まだまだ、謎の多いMac OS X ですが、それぞれのフォルダの役割を現時点を分かる範囲でお教えします。
アップデート時に更新された機能を調べるときや、トラブルシューティングに御活用ください。
※このレポートではMac OS X 10.0.3 をベースに解説します。
“System”フォルダ
Mac OS Xの心臓部です。中にはLibraryフォルダだけがあり、その中にはたくさんのフォルダがあります。
また、ディスク最上部にあるLibrary フォルダやUsersの各ユーザーのLibraryフォルダ(この文書中では /Users/'home'/Library と記します。)と共通したフォルダもいくつかあります。
Mac OS XはこれらすべてのLibraryフォルダの機能をまとめて取り込み、動作しています。
・・では以下に主なフォルダをかいつまんで解説します。
“/System/Library/CoreServices” フォルダ
FinderやDock、Classic Startup、ヘルプビューア、Software Update などが格納されています。このMac OS でいうところの“システムフォルダ”のようなフォルダです。(起動ディスク選択時にも出てきますよね?)
ここにはFinderが2つありますが、正確にはFinder とFinder.app という別々のファイルです。これはMac OS X が.app などの拡張子を隠すためこのような表示になっています。ここにあるFinder と System はほとんど中身のないダミーで、旧のOSからシステムフォルダとして認識させる為に必要です。
ちなみに、Classic Startup のパッケージの中(Contents/Resource/Japanese.lproj/SystemFiles)にはClassic環境に追加インストールされるファイルが格納されています。
“/System/Library/CFMSupport” フォルダ
Classic 環境が動作するために必要なライブラリです。このライブラリを通じてClassicはMac OS X からハードウエアの情報を取得したりしています。
“/System/Library/Components” フォルダ
ことえり、やサウンドマネージャー、カラーピッカーなどの機能拡張が入っています。Atok14を入れると、最上部位置にあるLibrary フォルダにも作成されます。雰囲気的にはMac OS 9.1の“機能拡張”フォルダに最も近いところです。(アイテムを手動で出し入れするだけで機能の追加、削除ができます。)
“/System/Library/Extentions”フォルダ
キーボードやディスプレイなど、いろんなデバイスドライバが入っています。
“/System/Library/Fonts”フォルダ
フォントが入っています。/Library と /Users/'User Home'/Library の中にも同様のフォルダがあります。
“/System/Library/Preferences”フォルダ
システム環境設定(System Preferences)の構成ファイルが入っています。それぞれを単独でダブルクリックすると システム環境設定が開いて、そのパネルに切り替わります。
“/System/Library/Screen Savers”フォルダ
スクリーンセーバーモジュールが入っています。スクリーンセーバーを新しく追加する場合は、Library/Screen Savers フォルダか 'User Home'/Library/Screen Savers に入れます。
“/System/Library/ScriptingAdditions" フォルダ
AppleScriptの機能拡張を入れるところです。追加したい場合はここへは書き込めないので/Library の下に新たに ScriptingAdditions というフォルダを自分で作成してから、そこへ追加します。オンラインで入手できるものとしては、まだ、OSX Power Additions Lite というものしかないようです。
“/System/Library/Sounds”フォルダ
警告音などが入っています。aiff形式です。
“/System/Library/StartupItems”フォルダ
サービスとよばれるMac OS X が起動時に提供する機能が入っています。起動時にメッセージが羅列されますよね?アレです。
“/System/Library/Frameworks”フォルダ
Mac OS X の基幹部分の重要なファイルや機能拡張が入っています。ApplicationServices.framework というフォルダの奥には、J_Basic.dict(基本辞書)などの辞書が入っています。(ちょっと複雑)
また、Mac OS XのCarbon アプリケーションが利用する、Carbon.framework、Cocoa.frameworkなどが見受けられます。
/System |/Library|/Users|/Applications & /private