ビルドファイルを自動生成する


実をいえば、プロジェクトをビルドするためのビルドファイルは、Eclipse自身に用意させることもできるのです。これは、以下のような手順で行ないます。

1.<ファイル><エクスポート>メニューを選びます。

2.現れたウインドウで、「Antビルド・ファイル」という項目を選びます。

3.次へ進み、ビルドするプロジェクトのチェックをONにします。また、「Antビルド・ファイルの名前」でビルドファイル名を入力しておきましょう。

エクスポートでビルドファイルに関する設定をする。


――これで終了すれば、ビルドファイルが作成されます。そして作成されたビルドファイルを開いて、先ほどと同じように外部ツールからAntを呼び出せば、ビルドが行なえます。非常に簡単ですね。

「なんだ、ソースコードを書かないで済むなら、このほうが便利でいいじゃないか」――確かにそうなんですが、この方法はちょっと問題もあります。それは「生成されるビルドファイルが不必要にちゃんとしている」という点です。作成されたビルドファイルの中身を開いて見てください。こんなものが書かれているはずです。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<project basedir="." default="build" name="SampleProj">
<property environment="env"/>
<property name="ECLIPSE_HOME" value="../../"/>
<property name="debuglevel" value="source,lines,vars"/>
<property name="target" value="1.5"/>
<property name="source" value="1.5"/>
<path id="SampleProj.classpath">
<pathelement location="."/>
</path>
<target name="init">
<copy includeemptydirs="false" todir=".">
<fileset dir="." excludes="**/*.launch, **/*.java"/>
</copy>
</target>
<target name="clean">
<delete>
<fileset dir="." includes="**/*.class"/>
</delete>
</target>
<target depends="clean" name="cleanall"/>
<target depends="build-subprojects,build-project" name="build"/>
<target name="build-subprojects"/>
<target depends="init" name="build-project">
<echo message="${ant.project.name}: ${ant.file}"/>
<javac debug="true" debuglevel="${debuglevel}" destdir="."
source="${source}" target="${target}">
<src path="."/>
<classpath refid="SampleProj.classpath"/>
</javac>
</target>
<target description="Build all projects which reference this project.
Useful to propagate changes." name="build-refprojects"/>
<target description="copy Eclipse compiler jars to ant lib directory"
name="init-eclipse-compiler">
<copy todir="${ant.library.dir}">
<fileset dir="${ECLIPSE_HOME}/plugins"
includes="org.eclipse.jdt.core_*.jar"/>
</copy>
<unzip dest="${ant.library.dir}">
<patternset includes="jdtCompilerAdapter.jar"/>
<fileset dir="${ECLIPSE_HOME}/plugins"
includes="org.eclipse.jdt.core_*.jar"/>
</unzip>
</target>
<target description="compile project with Eclipse compiler"
name="build-eclipse-compiler">
<property name="build.compiler"
value="org.eclipse.jdt.core.JDTCompilerAdapter"/>
<antcall target="build"/>
</target>
<target name="Sample">
<java classname="jp.tuyano.Sample" failonerror="true" fork="yes">
<arg line="123 "Hello Java!""/>
<classpath refid="SampleProj.classpath"/>
</java>
</target>
</project>


これは「こういうものになる」というわけではありません。ガイドの環境ではたまたまこういうものが作られましたが、環境によって生成されるコードは全く異なります。「こういう感じのずらっと長いコードが作られる」という一例、と思ってください。

しかし、たった1つのソースコードファイルをコンパイルするのに、いきなりこれです。まぁ、正しく作成されているんですが、「何もここまで書かなくても……」と思ってしまいますね。ビルドファイルというのは、カスタマイズして自分なりのビルドを作成するために必要なものです。このソースコードを理解してカスタマイズするというのは、慣れない人間にはかなりつらそうです。

ですので、ある程度Antの使い方に慣れるまでは、面倒でもすべて自分で処理を書いたほうがよいでしょう。そのほうがすっきりとしたビルドファイルを用意できますし、カスタマイズも楽です。エクスポートによる自動生成は、ある程度Antに習熟してから活用するように考えればよいでしょう。