Clickとは?


Webアプリケーションのフレームワークというと、Javaの世界では「Struts」や「JSF」といったものが広く使われていますが、正直言って、使い勝手がよいとはいいがたいところがあります。特に、「それほど大掛かりなものではない」という場合、Strutsなどはちょっと大げさすぎるでしょう。「ちょっと使ってみたい」という程度なのに、「はい、それじゃStrutsをマスターしてください」というのでは……。「そんなに高機能でなくていいから、もっと手軽に使えるものはあればいいのに」と思う人は多いんじゃないでしょうか。

こうした人に最適なのが「Click」です。これは「Click Framework」といわれていたもので、最近になりApache Incubator入りし、「Apache Click」と名称変更されました。Clickは、「必要最低限の学習で使える」ということを重視しており、わずかな知識だけで使えるようになります。

Clickは、現在、以下のサイトにて配布されています。

http://incubator.apache.org/click/

ここに、最新バージョンのダウンロードリンクがまとめられています。ここから必要なファイルをダウンロードして使うことができます。通常は、フレームワークのファイルをダウンロードし、自分で組み込んで使うのですが、Clickの場合、実はもっといい方法があります。

Clickでは、「Click IDE」というEclipse用のプラグインも作成しています。これを使うことで、非常に簡単にClickを使ったWebアプリケーションが作れるようになります。左側にあるメニューから「ClickIDE」の「Downloads」をクリックしてください。ClickIDEのプラグインをダウンロードするページに移動します。

ClickのClick IDEをダウンロードするページ。「Downloads」のリンクからダウンロードをする。

ダウンロードしたファイルを展開すると、プラグインのファイル類がそのまま保管されています。ここから必要なファイル・フォルダをEclipseにコピーしていきます。「features」内にあるフォルダを、Eclipseの「features」フォルダ内に、「plugins」内にあるファイル類を、Eclipseの「plugins」フォルダ内にそれぞれコピーしてください。これでEclipseを起動すれば、Click IDEが使えるようになっているはずです。

なお、ここでは、日本語でEclipseを利用するために一般的に用いられている「Pleiades」を使い、日本語化されたEclipseをベースに説明を行います。Pleiadesは、それぞれで入手・インストールを行っておいてください。

Periadesを開発しているMergeDoc Projectのサイト

プロジェクトを作成する


Clickを利用する場合には、Eclipseで「動的Webプロジェクト」としてプロジェクトを作成します。新規プロジェクトを作成する際のウィザードで、動的Webプロジェクトの「構成」を追加する際に、「Click」のファセットを追加してください。これにより、Clickフレームワークの機能がプロジェクトに組み込まれます。

動的Webプロジェクトの「構成」で、Clickを追加する。

作成されたプロジェクトは、基本的には通常の動的Webプロジェクトと変わりはありません。唯一異なるのは、「WEB-INF」の「lib」内に「click-xx.jar」「click-extras-xx.jar」という2つのJarファイルが追加されていることです。これがClickの本体プログラムになります。他、Click専用のファイルとしては、「WEB-INF」内に「click.xml」というのが見えるだけです。複雑な構成のフレームワークが多い中、Clickの構成のシンプルさは実にわかりやすくていいですね。

作成されたプロジェクトの構成。「lib」内に2つのJarファイルが追加されていることがわかる。