どれを選ぶべきか?
では、この3つの言語(環境?)の中で、どれを選べばいいのでしょう。……正直に言ってしまえば、「これを覚えればOK!なんてものはない」というのが答えです。え、答えになってない? そうなんですが……。つまりは「何を目指しているのか」によって、お勧めできるものが違ってくるということなのです。ですので、あなたがどういうことを目指しているのか、まずあなた自身でよく考えてみましょう。■クールなデザインのサイトを今すぐ作りたい!
プログラミング経験はあまりない人にとって、「すぐに役立つ」というのは、なんといってもPHPです。PHPは、画面のデザイン関係とデータベースに非常に強いので、特にビジュアルを細かく制御するような処理には適しています。最近では、デザイナや、Flashなどを使った開発をしていた人が更にステップアップを目指してPHPを始めるようなケースが増えています。
■Windows限定で本格開発したい!
「開発もプログラムの実行もサーバもすべてWindowsのみ! その環境で本格的な開発を行いたい」というのであれば、.NETが有力な選択肢になります。また、「いずれ登場する次期Windowsで開発に参入したい!」という人にとっても、.NETは重要です。次期Windowsでは、.NETを利用したソフトウェが中心的な存在となる予定なのです。
■将来、いろいろなことに幅広く挑戦したい!
Webサイトの開発が今は中心だけど、将来的にはもっとさまざまなことをやってみたい。そういう人にとって、最適なものは、やっぱりJavaでしょう。また「本気でプログラミングを勉強したい」という人にお勧めなのも実はJavaです。PHPはとても覚えやすい反面、プログラミング言語としてはかなり省略されたものになっています。また.NETはマイクロソフト製品でありWindowsだけを対象としているという制約があります。さまざまな分野で本格的に開発を目指すというのであれば、Javaが一番でしょう。
このサイトではJavaを中心にさまざまな情報を伝えていきますが、「Javaが万能、Java以外はダメ」というスタンスはとりません。Java以外にもよい選択肢はたくさんあります。ただ、総合的に見て、Javaというのは、本気でプログラミングを勉強しようという人にとってもっともいいポジションにある言語である、ということは確かでしょう。
既に明確なビジョンがあり、「こういうことをしたいのでこれが最適だ」ということがはっきりしているなら、あえてJavaを選ぶ必要はありません。が、もし「プログラミングを勉強したい、だけど具体的に何を作りたいとか、どういう仕事につきたいとかいったことまではまだ考えてない」というのであれば、「とりあえずJavaをやっておけば?」といっておきましょう。PHPや.NETは、将来的に「やっぱりサーバサイドでなくて他の開発がいい」とか「Linuxサーバでの開発に進みたい」などとなったとき、全く役に立たなくなってしまう可能性はあります。が、Javaであれば「覚えたことがすべて役立たずになる」ということはまずありません。Javaは、とにかく潰しが利くのです。
まずは、あなたが何をしたいと思っているのか。そのことをよく考えてみましょう。あなたにとって最適なものは何か、それを決めるのは、それからでも遅くはありませんから。