5いわき湯本温泉 スパリゾートハワイアンズ (再訪)
1. 内湯大浴場の桧風呂が白濁していて良い。
2. 大露天風呂、与一は掛け湯のみ硫黄臭あり。
3. 家族サービスで泊まる。
ハワイアンズで最良の桧湯 |
子供を連れ家族サービスで、スパリゾートハワイアンズに再訪した。1泊2日で子供は終日プールで遊び、私は温泉に入るという算段である。大きなプールと温泉施設で温泉の方はパレオという水着着用の温泉施設と、裸で入る男女別のパレオ大浴場がある。パレオは温泉は使っているが循環濾過で源泉口があるが加水されていると思われる。大きな南欧風の内湯と庭園露天風呂のほかにプールのような大露天風呂がある。湯口では硫黄臭が感じられるが浴槽では透明、無味、無臭の暖かめのプールの水になっている。温泉というよりも、温泉プールレジャー施設として割り切って入ればよい。
ホテルの上階にある内湯 |
パレオ付属の大浴場は温度も高めで入浴に適しているが、内湯・露天風呂ともにパレオ水着浴槽とほぼ同じ泉質である。しかし離れに作られた桧風呂は源泉を多量に入れており、白濁し、たまご味と硫黄臭がするいわき湯本の本来の湯であった。またホテルには「湯の岳」という展望内湯があるが、こちらも循環濾過で個性は少なかった。「湯の岳」にあった分析表によると、58.8度の含硫黄―芒硝食塩泉(S―Na―Cl,SO4)で毎分5000リットルの湧出量である。この施設でどれだけ使っているかは不明だが、いわき湯本温泉の共同源泉であろう。湯の岳の分析表に拠ると総計1778mgでHS 6.2 S2O3 0.4 H2S 0.7と総硫黄7.3mgである。平成14年の分析である。湯口で透明、少たまご味、無臭であった。
国内でも最大級の露天風呂「与一」 |
これらのほかに与一という露天風呂だけの大きな浴槽がある。江戸情緒を演出した和風の露天風呂である。木製の施設の造りと屋根やなまこ壁をしつらえ、良く出来た施設である。日本一の広さと謳っており、玉造温泉の長楽園や宝川温泉の露天風呂などとともに日本屈指の広さの露天風呂である。ここに掲げられている分析表は平成9年の分析で、59.5度の含硫黄―食塩芒硝泉(S―Na―SO4,Cl)で泉質が食塩泉ではなく硫酸塩泉になっている。驚くべき違いだ。総計は1782mgとほぼ同じであるが組成が違う。HS 13.2 S2O3 1.2 H2S 1.5mgで総硫黄15.9mgの立派な硫黄泉の分析である。平成14年ではCl 569.7 SO4 390.5 平成9年ではCl 584.1 SO4 379.4とほぼおなじであるが微妙な違いで食塩と芒硝が入れ替わるのであろう。ほぼ拮抗していると思われる。さて与一の湯は透明、無味、無臭で加水が多く温泉を感じない。一般の客からも「これは温泉ではないな」と小耳に挟んだ。これほどの大きな露天風呂に客は10人以下の数人である。広さをメインにした結果、客から温泉ではないなといわれる。この事実を経営者はどう考えているのであろうか?日本一広い最低の温泉であった。しかし掛け湯があり、こちらには源泉を入れている。この湯をかぶった。やはりほかの一般客が「これが温泉だ。」と言っているのも聞こえた。掛け湯は薄白濁、少塩味、硫黄臭でよいものである。与一の一部を源泉浴槽にすれば良いと思った。
※この記事に書かれている情報は2005年5月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
*福島特集*