鹿児島の温泉巡りは県境を越えて熊本に入る。人吉周辺の未湯をかせぎ
午後からは人吉温泉の白眉、秀逸な共同湯巡りに突入した。
22明哲温泉 循環
吉田温泉から矢岳、大畑を越えて人吉に至ろうとしたのが大間違いであった。高速道路やループ線の国道から行けばすぐであるが峠をこえる県道は激しくタイトでなかなか進まない3から4倍の時間がかかったと思われる。途中の矢岳隠れ里の湯に行こうと思ったが細いオフロードになり夜で暗黒の道であり断念して人吉に急いだ。やっとのこと人吉の市街地に入るとすぐに明哲温泉の看板があったので寄って見た。総計620mgの単純泉で含食塩重曹系である。透明、無味、無臭の循環ながら庭園風の露天風呂の造りが好いのでやや評価が高まった。
23堤温泉
熊本の日帰り温泉という熊本日日新聞社発行の本に載っていた温泉。外観の鄙びた建築は鶴亀湯や新温泉に匹敵する好い風情で期待していた湯である。脱衣場や浴室もレトロな造りで雰囲気抜群である。しかし湯は透明、無味、無臭、循環で特記するものではなかった。やはりこの後に遭遇する素晴らしい温泉は別として鄙びた風情の温泉銭湯では、鶴亀温泉の褐色のモール泉が掛け流しで風情、温泉ともに満足行くものであろう。しかし夕暮れに佇む外観が美しく写真をたくさん撮った。
24元湯 良い湯だ
モール臭、泡付き
終了時間間際になったがもう一つ人吉温泉元湯に行った。48.1度の含食塩重曹泉で浴室の中央に一つある浴槽に新鮮な温泉が掛け流されていた。総計1085mgと単純泉に近い薄い成分であるが個性がはっきりとしていて素晴らしい。透明ながら苦味があり身体に付着する気泡がある。48度の掛け流しのためやや熱いがじっとしていると泡付きのためのつるつるが感じられる。匂いは油臭があり人吉ではここのみであった。この油臭と気泡でガツンとインパクトがあり感激した。入母屋造りの木造の瀟洒な共同湯で比較的新築であるが風情のある造りでよかった。
25三浦屋温泉 ビジネスホテル泊
泊まれなければ車中泊でもよいなと思っていたが深夜に近い時間でも宿泊を受けつけてくれたので宿泊した。川添いのビジネスホテルで窓から悠々たる球磨川の流れが美しい。対岸は城の建築はないが石垣のみが川に添って続き、古都の雰囲気がある景観の宿である。朝に入浴したが、浴室は地下にあり褐色の湯が3槽に分かれた浴槽に掛け流しになっている。ヌルイ湯が弱く掛け流しされていて透明少褐色少苦味、微油臭(モール臭)と記録した。人や状況によっては好評価となるであろうがレベルの高い人吉にあっては一般的得点であろう。