鹿児島と宮崎の湯6
宮崎郊外からえびの方面に行きます。温泉の密度の濃い京町温泉から再び鹿児島県に戻り吉松温泉に行き、その後霧島山に登ります。京町温泉や吉松温泉は名湯続出で良い地域でした。
11 高屋温泉
鯉料理が有名な離れの宿。鯉がたくさん泳ぐ池の奥にあるしっとりとしたやや鄙びた和風旅館である。浴室は瀟洒な別室であるがその前に源泉井戸があり50円/リットルなどと書いてある。さっそく試してみると等調性の食塩泉で含沃素とのことで黒褐色 にごり塩甘味、無臭のもので喜んで浴室に向かうと透明、無味、無臭 の循環湯であった。浴槽は褐色に染まっているので源泉を沸かしていた時もあるのだなあと思った。これほどの加水になんてことをするのだと残念無念の感想。
12 山田温泉
小さな鄙びた温泉。民家のようなタイル貼りの内湯に弱食塩泉の源泉蛇口があり足し放題。Feが3.6であるが良く出ていた。 透明、渋味+微塩味、金気臭というもの。総計1480の薄い物であるが源泉の表現する物はその通り。
13 高岡温泉(小山田温泉)
30度のNa-Cl、HCO3泉(重曹食塩泉) 総計10116 Na3430 Cl 2975 HCO3 3294 CO3 128 透明、少苦味、無臭 メインは食塩泉であるが塩味を感じない不思議なもの。加水と推測するが それにしてはCO3のつるつるは弱いながら残っている。ということは源泉は塩味重曹薬味のうえつるつるの相当良いものと思われ源泉浴槽に入りたいと思った。 センター系の美しい施設。
14 湯の谷温泉
古い造りの共同湯。20.4度の含食塩重曹泉を加熱している。強烈に熱く40度も後半の温度では2、3秒しか入れない。源泉蛇口があるが暗黙の了解事項として源泉を入れてはいけないらしい。雰囲気で察知した。しかし不思議なことにこの熱さでは地元の人達も入れずに浴槽の縁で湯を掛けているのみ。透明黒やや濁り、重曹弱塩味、無臭。一瞬であるが入ってみるとつるつるやや強しの良い湯であった。源泉を全開にして入りたいものだ。(^^ゞ ご主人は3リットルの源泉ペットボトルをくれた。温泉は重曹系であるが鉄を少し含むと思われた。それがやや黒くなっている原因であろう。
15 綾温泉 酒泉の杜
ここは高岡温泉と同系の重曹食塩泉で総計は6286のもの重曹と炭酸イオンが多く源泉100%ならば良いであろう。しかし大浴場は白湯で小さな温泉槽のみ温泉。そこでの観察は
透明、微塩味、無臭の4,5倍に薄めているものと推測した。たまに源泉が下のほうから足されるがそれを注意深くすくって確かめると塩甘味でつるつるである。CO3は驚くべき115mg掛け流しまでは行かなくても源泉槽を造って欲しくなるもので歯がゆい温泉3連発となった。 しかし湧出量毎分5.5リットルでは仕方がないであろう。
16 五色温泉
小さな民家のような温泉宿。湯治2500円から3000円前後の価格表があり自炊宿でもあるようだ。薄い鉄泉でほぼ透明薄褐色濁り、微金気味、無臭のもの。浴槽は変わったもので防塵塗装のコンクリートモルタル製。工場の床などで使う防塵塗装で浴槽にしているのは初めて見た。色も床材などと同じ緑色。
17 京町温泉(温泉地再訪) 松尾旅館 泊
自噴宿の多い京町に行って泊まろうと本日の宿となる旅館を探して旅館街をさまよう。一軒目は京町温泉案内を見てここにしようと思っていた「忘れた」旅館だが満室とのことですぐ前の松尾旅館にした。ここも独自源泉で薄褐色透明、無味、無臭の清澄なアルカリ性単純泉が惜しげもなく掛け流しになっていた。鄙びた浴槽で雰囲気はよかった。次の日はここの女将さんにこの京町で色付きや炭酸、塩味などないかと尋ねる。そこで聞いた変わった湯を廻ってみようと思う。以前大きなジャングル風呂の宿に入った記憶で結構個性があったのでそれ以外を廻ろうと思う。本日は頑張ったのだが山の中の効率の悪いところが多く17湯にとどまる。
1 京町温泉 山元温泉
カラーパンフレットの京町温泉案内は昔から出ていてその度にもらっているのですが、3枚ほどあるが古いものから変遷があり楽しいものです。ここには湯の木場、加久藤、尾山、田代、城山などの共同湯や近郊の宿も載っている優れものです。宿は写真入りで紹介されているのでどの温泉がよいか推測できます。この山元温泉は古びた浴槽が気になって朝一番で行ってみました。湯は松尾温泉と同系ながら成分が濃くなっていてモール的感触が際立ってきています。薄褐色透明、少苦味、無臭 で弱いつるつるも出てきていました。 指宿東郷湯を思わせる散在感と鄙びがありました。