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アウトドアの新定番・ダッチオーブン料理

ダッチオーブン料理がアウトドアクッキングの定番になりつつあります。フライパンとして焼き料理、鍋として煮込み料理、圧力釜的に使えば蒸し料理もできる万能さが魅力。今回は清水國明一押しの「鶏ご飯」をご紹介。

執筆者:清水 國明

アウトドアで欠かせないのが、料理。イメージされるのは、バーベキューですか? それとも飯盒炊飯? どちらも伝統的なアウトドア料理、今でももちろん残ってますが、今いちばん熱いのはダッチオーブン料理です。見た目も存在感アリアリな黒い鍋を使った豪快かつ簡単、それでいて極上に美味い、レシピをご紹介しますよ~。

意外と深い、ダッチオーブンの歴史

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LODGE(ロッジ) キッチンダッチオーブン・10インチ。最初に使用する際は慣らすことが重要
アウトドア料理といえば、バーベキュー。今も昔も変わりませんが、今、ダッチオーブンで作る料理がアウトドアの定番になりつつあります。ダッチオーブンというのは、肉厚の鉄なべのことで、アメリカの西部開拓時代から牛追いのツアーなどで使われている調理器具です。街から街へと牛を追いながら移動するカウボーイたちが、たとえ昼間喧嘩していても、夕方にはおいしい鉄鍋を囲んで仲直りする。牛追いの長旅が成功するには、腕のいいダッチオーブン料理を作れるコックがいることが条件だったという話もあります。

ブラックポットと呼ばれるこの鉄鍋は、使い込んで真っ黒になっているのが良くて、使用後は軽く洗ってオリーブ油を塗っておきます。やがて油の層ができて焦げ付かない、味のあるいい鍋になってくるのです。

人に貸すとピカピカに洗ってしまうから「妻は貸してもダッチオーブンは貸してはいけない」と言われているとかいないとか。子どもが一人前になってアウトドアでキャンプできるようになると、親から子へダッチオーブンがプレゼントされるそうです。祖父の時代から3代、使い続けている人もいます。

豊富な使い方で、アウトドア料理の必需品に

簡単、速い、美味い。アウトドア料理作りの理想を実現するダッチオーブン
ダッチオーブンには3本の足が付いていて、焚き火の上に直接置いても安定するようになっています。

ダッチオーブンを使うキャンプでは、朝、鉄鍋のふたをフライパン代わりにしてベーコンを炒め、その油でスクランブルエッグを作ります。コーヒーを鍋で沸かしたり、パンを焼いたりも出来ます。昼ごはん用に、ニンジンやジャガイモなどを厚切りにして鍋の底に敷き、肉の塊を入れて、鍋ごと焚き火に埋めておけば、それだけでお昼にはバッチリ、ローストビーフが出来上がっているのです。鍋とふたの隙間を水がふさぐウォ-ターシールという現象で、適度な圧力釜になるから、いつもおいしく出来上がるのでしょう。

手間が掛からないことが何より。せっかくのアウトドアですから料理に時間をとられるより目いっぱい遊んだ方がいいですよね。今まで僕は一度の失敗もありません。といっても、「7割焦げていても3割食べられたら成功」、という我が家の基準によるのですが。

今回は、僕が自然暮らしの中で、最も長い間、最も多く食べてきて、今でも最もおいしいと言い切れるメニュー、「鳥ご飯」を紹介します。シンプルですが、それゆえ飽きない一押しのダッチオーブン料理です。

次のページで「鳥ご飯」のレシピを紹介します!
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