意外と深い、ダッチオーブンの歴史
LODGE(ロッジ) キッチンダッチオーブン・10インチ。最初に使用する際は慣らすことが重要 |
ブラックポットと呼ばれるこの鉄鍋は、使い込んで真っ黒になっているのが良くて、使用後は軽く洗ってオリーブ油を塗っておきます。やがて油の層ができて焦げ付かない、味のあるいい鍋になってくるのです。
人に貸すとピカピカに洗ってしまうから「妻は貸してもダッチオーブンは貸してはいけない」と言われているとかいないとか。子どもが一人前になってアウトドアでキャンプできるようになると、親から子へダッチオーブンがプレゼントされるそうです。祖父の時代から3代、使い続けている人もいます。
豊富な使い方で、アウトドア料理の必需品に
簡単、速い、美味い。アウトドア料理作りの理想を実現するダッチオーブン |
ダッチオーブンを使うキャンプでは、朝、鉄鍋のふたをフライパン代わりにしてベーコンを炒め、その油でスクランブルエッグを作ります。コーヒーを鍋で沸かしたり、パンを焼いたりも出来ます。昼ごはん用に、ニンジンやジャガイモなどを厚切りにして鍋の底に敷き、肉の塊を入れて、鍋ごと焚き火に埋めておけば、それだけでお昼にはバッチリ、ローストビーフが出来上がっているのです。鍋とふたの隙間を水がふさぐウォ-ターシールという現象で、適度な圧力釜になるから、いつもおいしく出来上がるのでしょう。
手間が掛からないことが何より。せっかくのアウトドアですから料理に時間をとられるより目いっぱい遊んだ方がいいですよね。今まで僕は一度の失敗もありません。といっても、「7割焦げていても3割食べられたら成功」、という我が家の基準によるのですが。
今回は、僕が自然暮らしの中で、最も長い間、最も多く食べてきて、今でも最もおいしいと言い切れるメニュー、「鳥ご飯」を紹介します。シンプルですが、それゆえ飽きない一押しのダッチオーブン料理です。
次のページで「鳥ご飯」のレシピを紹介します!