夏なら富士山の夕景も楽しめる
東京からクルマで1時間あまり。日没の遅い夏なら、5時過ぎに都心を出発すれば日暮れ前に到着できる甲府盆地。高山に囲まれた甲府ならではの夜景の魅力は、前回の甲府盆地夜景めぐりPART1でも紹介したけれど、今回は北側の夜景スポットをつないで紹介しよう。
南ルートと違い甲府盆地の北側は市街地が迫っているために交通量が多く、ドライブ自体はそれほど快走できない。でも、その分賑やかな夜景が目の前に広がるし、なんといっても富士山が望める位置。週末午後遅く、上りの渋滞を横目に見ながら出かけて、夕景と夜景を楽しみつつ遅くまで遊んで帰る作戦だっていい。
甲府盆地の東側、山裾を走るフルーツライン。左奥に見えるのがぶどうの丘だ |
で、今回のスタートは中央道勝沼ICから。笹子トンネルを抜けて、正面に南アルプスのシルエットが濃く浮かび上がっていたら最高だ。ICを降りたら20号を東京・大月方面へ戻り、柏尾の交差点を左折して旧甲州街道へ。目指すは勝沼町の「ぶどうの丘」だが、直接向かうよりも旧甲州街道に入ってすぐ右の道へ。これは広域農道であるフルーツラインの一部で、左には甲府盆地の展望が広がってくる。駐車スペースもあるから、混雑した場所が嫌いならここで夕景を眺めて過ごすのもいいだろう。山側へは農道がいくつか分岐していて、一段高くなった場所を並行して走っているところもあるから、農作業の邪魔にならない展望場所を見つけてみよう。
フルーツラインを北上すれば、左に巨大な古墳のような形の「ぶどうの丘」が見えてくるだろう。ここにはワインカーヴ、展望レストラン、立ち寄り湯の「天空の湯」などがある。中央道の上りの渋滞を避けて時間をつぶすのにもぴったりの場所だが、レストランの方はラストオーダー19時30分なので注意。
フルーツ公園を抜けて大展望の露天風呂へ
笛吹川フルーツ公園は「日本三大夜景」のひとつだそうだ。そこまでとは思わないけど、確かに視界の広さは感動的 |
ぶどうの丘で時間を過ごして帰るだけでもいいのだけど、夜景めぐりドライブなら次のスポットを目指そう。ぶどうの丘から県道214号ー県道204号で西へ向かって笛吹川を渡り、国道140号を左折すれば2km足らずで笛吹川フルーツ公園の入口だ。ここは甲府周辺でも一番の夜景スポットとして知られている。ぶどう畑の斜面を一気に登っていく道が快適だ。この道のネオンは中央道からもゲレンデのナイターのように目立っている。
登っていけば一気に眼下の夜景が広がってくるだろう。公園の下にある駐車場以外、クルマから夜景が望める場所がほとんどないのがちょっと残念。夜景を楽しむなら上の駐車場から公園の中を歩いていこう。ライトアップされたガラスドームが不思議な雰囲気だ。夜景だけでなく、名前の通り果樹園やくだもの館、トロピカル温室など、昼間の遊び場所としてもおすすめ。
そして、ここに来たら絶対寄っていきたいのが、さらに公園の中を抜けて登った山の上にある「ほったらかし温泉」。最近ではだいぶ有名になってきて混雑しているけれど、とにかく露天風呂の開放感ではここ以上の場所はあんまりないと思う。甲府市街のほうは角度的に見えないけれど、石和周辺の夜景がどかんと広がっていて、月夜なら正面の御坂山地の上に富士山も望めるはず。露天風呂だけのために遠出したっていいくらいなのだ。
ほったらかし温泉公式ホームページ
露天風呂からの眺めはこちらで確認を