バンドのメンバーによって、プユマ伝統の曲を現代風にアレンジしたり、ラテンぽくした歌が続きました。小陸は、ギター担当です。バンドなしで、アカペラで聞きたかったのですが、ほぼバンドの演奏がありました。マイクなんかいらないくらいの声量、表情豊かな歌いっぷり。プユマ族はカソリック信者が多いので、北京語の賛美歌も交えてのステージです。また、「電話を鳴らす」という歌は、日本人男性と恋に落ちたプユマの女性が、去っていった男性からの電話をずっと待ち続けている、といった内容で、恋する女性の期待と不安、それでも信じている様が、サミンガによって表現されていました。ぐんぐん引き込まれました。彼女の歌をきいていると、空に浮かんだらこんな感じなんだろうと思ったりして。
あっという間にアンコールも終わってしまい、ライブは終了しました。しかし、舞台からおりると、すぐにファンとの握手や写真撮影に応じてくれて、身近なお姉さんでした。
スタイル抜群、サミンガ(左から2番目)
それから、スタッフとして活躍していたファンのみなさんも大変そうでしたが、彼女の魅力にひきこまれて楽しそうに見えました。
台湾では、公園やライブハウス、部族の村々で気軽に歌が聞けますが、日本ではこうした台湾先住民歌手の歌に触れる機会はそう多くありません。これから増えるとも思えないので、聞く機会があったら逃さないで、と忠言いたします。台湾の先住民歌手は、サミンガだけではありません。他に有名なのが、サミンガと同じ南王村出身の陳建年や、陳水扁総統就任式で歌ったプユマ族の張恵妹(通称:阿妹)などが活躍しています。また、先住民最高齢の歌手、郭英男(ディファン)さんも、忘れてはならない存在です。台湾を訪れたら、CDを探してみるのもいいでしょう(阿妹は、ポップス歌手ですが)。
バンドメンバーもプユマ族
左:陳宏豪(キーボード&パーカッション)
右:呉昊恩(ベース)
こちらも参照ください。
MIZOUE企画 先住民族ドットコム(台湾各先住民のグッズの通信販売)