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チップとは?基本知識と相場や渡し方のマナー

海外の旅先で悩むのがチップ。チップの英語表現や国ごとのチップの習慣のある・なし、妥当な金額、ホテルやレストラン、タクシーで渡すタイミング、スマートな渡し方やマナーなど、チップにまつわる基本的な知識をまとめました。

千葉 千枝子

執筆者:千葉 千枝子

旅行ガイド

チップとは

旅先で悩むのがチップ。チップの習慣があるのか・ないのか、チップの相場、渡すタイミングやスマートな渡し方など、チップにまつわる基本的な知識をまとめました。

チップ

海外旅行で心配なのがチップ。小額紙幣を多めにもっておくと安心だ


「チップ(tip)」とは、海外のホテルやレストラン、タクシーなどでサービスを受けたときに、スタッフ(メイドやポーター、ベルボーイ、ウェイター等)やドライバーなどに対して支払う少額の礼金をさします。日本では祝儀袋に入れて渡すのが慣例ですが、海外では現金をそのまま裸で渡すのが礼儀。英語ではService Charge(サービスチャージ)やGratuity(グラチュイティ)と言われています。

チップを渡す習慣がある国・ない国

チップを渡す習慣が、ある国とない国とがあります。チップを渡す習慣がある国で代表的なのはアメリカです。レストランやタクシーを利用したとき、表示された料金の10~15%程度をチップとして支払うことを、ほぼ義務化しています。こうして支払われたチップは、ウェイターやドライバーなどサービス業にたずさわるひとたちの重要な収入源になります。

チップは、あくまでも感謝の気持ちです。上質なサービスを受けたときにはチップを多めに支払いますし、大きく不満を感じたのであればチップを支払わないケースもあります。また、欧米とアジア諸国とでは、チップの相場や支払うべきシーンも異なります。

ちなみに日本では、「心付け」と呼ばれ、古くは習慣化していました。しかし現在では、消費額に応じた定率のサービス料制をしいているため、旅先で心付けを用意するひとはほとんどみられなくなりました。日本のように、宿泊料金やレストランでの食事代に、あらかじめサービス料を加算して請求する国や地域の場合、原則、チップを渡す必要はありません。

ベトナム紙幣ドン

チップの習慣がない国・地域でも特別なサービスへ感謝を伝える手段に


このようにチップ制がない国や地域であっても、特別なサービスを受けたときに限り、心ばかりの現金を手渡すケースは珍しくありません。例えば、自分の不注意で部屋を汚してしまい特別に清掃をお願いしたとき、コンシェルジュに無理を言って希少なチケットを手配してもらったときなどに、御礼の意味をこめて、わずかばかりの現金を手渡すのが一般的です。

 

チップの相場・枕銭

チップで代表的なものといえば、ピローチップ=枕銭(まくらぜに)です。海外のホテルでは、基本的に毎日、ベッドメーキングがあります。朝、部屋を出るとき、枕もとにチップを置くのが通例です。

枕銭の相場は、アメリカの場合1日1米ドル。他国でも、おおむね日本円にして100円前後を目安に、その国の通貨で、できれば紙幣で用意します。コインでのチップは敬遠されますが、旅の最終日、余ったコインを多めに置いていくこともあります。

枕銭は、できるだけ枕もとに、さもなければベッドサイドに、わかりやすく置くようにしましょう。ベッドから離れたところに置いた場合、貴重品とみなしてホテルのメイドが手をつけないケースがあるからです。
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