世界最大級のM8.1を記録したタスマニア沖地震
今回のスマトラ沖地震のたった2日前の24日午前1時59分(日本時間では23日午後10時59分)、タスマニアの首都ホバートの南約800kmの沖合いで、近年では世界最大級の巨大地震が発生していました!地震の規模はマグニチュード8.1!!
正確な震源地は、世界遺産でもあるマッコーリー島約500km北の海底。幸い被害は特に何もありませんでしたが、ホバート等、タスマニア南部の町では、「洗濯機がブルブルと回転するような振動を感じた」とか。
◎ニュース:Massive
earthquake shakes island(大地震で島が揺れる)(英語)…地元紙「The Australian」24日付記事
◎ニュース:豪タスマニア島沖でM8.1…「毎日新聞」24日付記事
タスマニア沖の地震は、発生時点では2001年にペルーで発生した地震(当初M7.9と発表、後にM8.1に修正)以来の世界最大規模だったのですが、その後に発生したスマトラ沖地震とそれにおける甚大な被害のニュースに埋もれ、影が薄くなってしまいました。しかし、このタスマニア沖地震は、今回のスマトラ沖に繋がる気になる点が…。
たった2日間のうちに起きた2つの巨大地震、
タスマニア沖とスマトラ沖地震の気になる接点
オーストラリアの地震研究者によれば、このマッコーリー島付近では、1~2年規模で比較的大きな地震が発生しているということなのですが、今回もタスマニア沖地震発生時点で、以下のような興味深いコメントがありました。
「今回の(地震は)、インド-オーストラリア・プレートとパシフィック(太平洋)・プレート間の、相互のプレートで起こったものである」
【参考1】地球上にあるプレート地図
…日本財団図書館「地球表面の更新とプレートテクトニクス」
【参考2】重大な地震データベース(英語)
…米国立機関National Oceanic & Atmospheric Administration=地震とプレートの位置関係等が調べられます。
つまり、同じくインド-オーストラリア・プレートが下に潜り込んでいるスマトラ島付近で、地震が起きる可能性はあったと言える(モチロン完全な予測は不可能でしょうが)…という見方も。主な大規模地震は、各地盤が乗っかっているプレートとプレートの境界線上付近で発生することがほとんど。
スマトラ島付近は、比較的頻繁に地震が発生している地域であり、島北部では過去にも3回ほど地震による津波被害も経験していると言います。なのに今回再び大きな被害が出てしまったのは、やはり、該当地区及び周辺地域の地震+津波等に対する防災意識に問題がなかったとは言えない気もしてきます…。
◎参考ニュース:インド洋沿岸低い防災意識
…東京新聞より
これから旅行される方へ
今後も余震、その他二次災害の心配もありますので、周辺地域では警戒が必要と思われます。海外での出来事で心配なのは、現地の情報が掴み難いということ。これから海外へお出かけになる方も多い時期でもありますので、行き先の国や都市に出ている各注意報などを必ず確認し、安全確保に努めてください。
また、オーストラリアは基本的に地震のない国と言われますが、まったくないわけではないのと(…とはいえ、私自身オーストラリアでは今回も含め、一度も有感地震を経験していませんが…)、前ページでも触れましたように、西オーストラリア及びノーザンテリトリーの沿岸部、そしてタスマニア等へお出かけの方はとくに、十分な情報収集をおすすめします。
【関連リンク】
▼オーストラリアへの旅に必要な基本情報
▼オーストラリア周辺域における30日以内の地震マップ(英語)
…ジオサイエンス・オーストラリア提供 ※必ずリフレッシュしてご覧ください。
▼All About 地震・自然災害・火事対策
▼外務省海外安全ホームページ