洞穴に光り輝く満天の星――
…そんなの、あるわけないじゃん!と思ったアナタ。それは正解(笑)。そう、確かに“暗闇が広がる洞穴(=いわば地底みたいなもん)に星”なんて、あるわけないけれど、でも、“それ”を見た瞬間、きっと誰もが「うわぁ……、まるで星空みたい」と思ってしまうはず。
それは、オーストラリアとニュージーランドの一部にしか生息していない(*)と言われている、Glow
Worms/グロー・ワーム(日本名:土ボタル)の群棲。あのファンタジー・アニメ『天空の城・ラピュタ』に登場する“飛行石”のモデルになった…という噂もあり、真っ暗な洞穴の天井に、妖しく光る青白い無数の光は、本当に夜空に輝く満天の星を見ているように美しい♪
この土ボタルは、ホタル(蛍)同様、体内で生成される物質を化学反応させ、発光させるのだけれど、その生態は未だ研究中で、発光物質については、人工的には作り出せないものなのだとか。そんな神秘的な側面を持つ土ボタルも、実際の姿は、まるで蚊(苦笑)。だから、姿を見ないで、真っ暗な所で妖しく光る様子だけを眺めていれば、それは本当にキレイ!
オーストラリアで土ボタルが見られる所としては、ゴールドコースト・ヒンターランド(ゴールドコースト内陸の山間地区)のスプリング・ブルック国立公園内ナチュラル・ブリッジが有名だけど、この他にもケアンズの郊外やシドニー近郊のブルー・マウンテンズ等でも見ることができる。(ビクトリア州にも土ボタルが生息する洞窟があるらしいが、観光化されていない)
中でも、ブルー・マウンテンズで土ボタルを見る…というのは、他ではちょっと見られない神秘的な光景と世界遺産の雄大な自然が同時に楽しめるので、個人的にはなかなかおすすめ!
●Glow
Worms/グローワームズ(英語) by University of Queensland/クイーズランド大学
●土蛍
グローワーム by 鯉城マネージメントさん運営のNew Zealand Lobster
(*)= イギリスやスコットランド等の一部にもGlow
Wormsと呼ばれる昆虫がいるが、これは別の種類の昆虫。発光は青白色ではなく、緑色で、日本のホタルのそれと似ている。
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