― もうじきサウザンクロスです。
おりる支度(したく)をして下さい―

ご存知、宮沢賢治作の童話「銀河鉄道の夜」の終着駅、南十字星(座)。この物語を読んだ人は、南十字星に対する大いなる憧れを抱き、また読んでいなくても、日本では(沖縄などの南部地方を除く)見ることのできない南十字星を一度見てみたい!と思う人も多いのではないでしょうか?
(※作品は電子図書館青空文庫で読めます。作家別>宮沢賢治をクリック)

全88星座中、最も小さい星座でありながら、なぜか人々の旅情を掻き立てる星、南十字星。実際、「南十字星ってどれですか?」と聞かれることもしばしば。そこで、超カンタン(!?)“南十字星の見つけ方講座”の始まり、はじまり~(笑)。

南十字星を構成する星
.星の等級
(明るさ )
α 0.8等級
β 1.3等級
γ 1.6等級
δ 2.8等級

南十字星の見つけ方

オーストラリアでは都市部でも、日本で見るよりも数十倍たくさんの星を見ることができます。そう、天の川なんて、まさに英名のMilky Wayのごとく、小さな星の集まりまで白くクッキリと見えるのです!

憧れの南十字星は、この天の川の中に位置しています。たくさんの星が輝き出してからはちょっと見つけにくいかもしれないけれど、肉眼でもハッキリ見ることのできる明るい星4つで構成されているので、じっくりと南天を見つめていれば、きっと見つけられるはず。

ただし、ちょっと注意しなければならないのは、すぐ近くに『ニセ十字』と呼ばれるひとまわり大きな十字があること。この『ニセ十字』と本物を見分けるカギは、南十字星の十字を構成する横軸の左側の星から、さらに左先を辿り、『ケンタウルス座』のα星(リゲル・ケンタウルス、またはアルファ・ケンタウリ)とβ星(ハダル)という明るい星が2つ輝いているのを見つけること。この明るい2つの星が近くにあれば、それが本物の『南十字星』です!

それでもわかりにくい時は、反対にこの『ケンタウルス座』の明るい2つの星を先に見つけ、その右先を辿っていくという方法もおすすめ。そうすると、南十字星の左下手前に黒い部分が確認できるはず。これが「銀河鉄道の夜」の中で“石炭袋”として登場する『コールサック』という暗黒星雲。

ただもちろん、見る場所や季節、時間によっても見える位置や角度は違ってくるのですが、今の季節(秋~冬=日本では春~夏)にかけては、シドニー近郊では、21~0時頃に南の空のほぼ真上西よりに見ることができます。

南半球では、南十字星以外にも北半球ではなかなかお目にかかれない星座や星団、そして夜空に浮かぶ雲のように見える星雲を見ることができるので、星空観察も一層楽しめるはずです。

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