シカゴからロサンゼルスへの道「ルート66」
車半分が斜めに埋められた「キャデラック・ランチ」。ルート66途中テキサス州の有名アトラクション Copyright:Texas Tourism |
「ルート66」はナット・キング・コールの歌でも有名なアメリカを代表するグレイト・アメリカン・ロードのひとつで、日本の方にも馴染み深い道だと思います。
この本では、ルート66にまつわるモニュメント、有名人、逸話、歴史を取り上げて、州別にストリーを展開しています。シカゴではアル・カポネの墓を探し出し、セントルイスでは、1860年から1年半続いた18歳以下の少年が御者となったミズーリ州からカリフオルニア州までの郵便特急馬車ポニー・エクスプレスを振り返り、オクラホマ州では、全長5476キロの大陸横断競争で優勝したアンディ・ペインの銅像を訪れます。
またOKという語源がどこからきたのかアリゾナ州で再考し、カリフォルニア州では、映画「イージーライダー」の世界を再び訪れます。
一番おすすめなのは、「ルート66」の曲を聴きながら、この章を一ページ一ページ音楽とともに、本の写真とともに旅することかなと思います。
ミシシッピ河に寄りそう道、「グレート・リヴァー・ロード」
エルビス・プレスリーの生家があるミズーリ州テュペロ。プレスリーの子供時代の銅像がある。Copyright:Missouri Tourism |
この本を手にして最初に気付いたのが、「グレート・リヴァー・ロード」の章のカラフルなイラストでした。動物、魚類、鳥類好きのアウトドア派の画家、本山賢司氏によるもので、各ページの5分の4ほどが、彼の旅行中スケッチしたイラストと楽しいコメントで埋め尽くされています。
グレート・リヴァー・ロードはミシシッピ川に寄り添う道で、セントルイスからニューオーリンズというアメリカサウスを訪れる道でもあります。東氏と本山氏の珍道中ともいえる旅が日記風、スクラップブック風に描かれていて、他の章にはない個性を覗かせています。
アメリカ南部ならではの、風景、食べ物、音楽、植物、動物、そしてのんびりした暖かい人々・・・東部・西部と違った色を感じた章でした。