「近いうちに僕が使ってるハサミを作ってる会社の人がアメリカに来るんです。アメリカでもトップクラスの美容師は、日本のハサミの技術も優れてるから、わざわざ日本から取り寄せたりするんですよ。研ぎに出したりとかもしなくてはならないし、そういうハサミの技術も日本のほうが進んでますね。アメリカのハサミなんて日本の文房具用のハサミより劣るかもしれない。そんなハサミでアメリカ人は髪の毛をカットしてしまうんだから・・・。」そういえば、料理の包丁もニューヨークで日本の刃物がバカ売れしてるらしい。日本のものを置いてる店には、トップシェフやこだわりのある一般の料理人が多く出入りしてるとか。
日本人以外の客に対して、苦労することは?
「会話がもっとできればなぁーって思うことはあります。でも、日本人のお客さんみたいに要求が多くないんです。カットでは毛先を揃えてくれってくらい。ただし左右の長さをあわせるとか、ブローに関してはうるさい。くせ毛な人が多くてストレートにすることを好むんです。日本人のくせ毛より難しいし、それをブローすることに慣れるまで苦労してる美容師さんは多いです。」ちなみにブラックの客は、さすがに大きめのウェーブへアの人以外はこないそうだ。そういえば日本にいるブラックの男友達が、日本の美容院ではできないから、わざわざ米軍基地のブラック専門のヘアーサロンに行ってるって言ってたな。
最後にニューヨークで美容師として働くためにはどうすればよいのでしょうか。ノッキさんは友人のつてでしたが、つてのない人は?
「うちの店のオーナーはやる気のある人は拒まない!って人なんです。それに日本から優秀な人材を集めたいから、日本からやってきて『働かせてほしい』と、飛び込んでくる美容師もいます。要は美容師としての技術さえあれば、本人のやる気しだいですよ。見習いはあまりとらないけど、それでもガッツのある奴は、うちの店でも育てていってます。」
将来の目標は今働いてる店を広げていくことだというノッキーさん。来年に同店は日本への出店計画があるという。そうすれば、日本から優秀な美容師をニューヨークへ送りこむこともスムーズになるとか。もっともっと日本人の美容技術を世界へアピールして、日本の美容師さんらに活躍してほしいものだ。
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