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横浜美術館:いま、ルーヴルに行けます(2ページ目)

ルーヴルの名画が横浜に来た! 2005年4月、横浜美術館で「ルーヴル美術館 19世紀フランス絵画──新古典主義からロマン主義へ」がはじまりました。日本初公開56点を含むとびきりの73点が来日。

田辺 紫

執筆者:田辺 紫

横浜ガイド

展示方法がすばらしい!

歴史画
歴史画が展示されている展示室4
ルーヴル美術館展で特筆すべきは、その展示方法でしょう。73点の作品を、「歴史画」「オリエンタリスム」「時事的絵画」「肖像画」「動物画」「風俗画」「風景画」と7つのジャンルに分け、それぞれのジャンルの中で、新古典主義→ロマン主義→自然主義という流れで展示されています。単に年代ごとに展示するだけでなく、ジャンル分けすることで、同じようなテーマ・題材で美術史の流れがわかるように工夫されていて、たいへんおもしろかったです。


アングル《泉》
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 《泉》 1820-56年 油彩・カンヴァス 163×80cm
(c)Photo RMN-H. Lewandowski

美女ぞろい! 今回のルーヴル美術館展

今回の特長のひとつが、女性が描かれた絵画が多いこと! まさに美女ぞろいです。ほほえむ女性、憂いをおびている女性、快楽にひたる女性、はにかむ女性……。表情をじっくりと眺めてみると、時間の経つのを忘れてしまいそうです。絵にすいこまれるように見入ってしまいます。ぜひ、描かれた人物の表情をじっくりと見て、ストーリーを想像してみてください。

初めてフランスから国外へ出た《トルコ風呂》

アングル《トルコ風呂》
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 《トルコ風呂》 1859-63年頃 油彩・カンヴァス 110×110cm (c)Photo RMN-G. Blot / C. Jean
見逃せないのが今回のメインビジュアルとなっているアングル《トルコ風呂》。日本初公開となるのはもちろん、フランス国外へ出されるのがはじめてのことだとか。珍しい円形の額の中では、20人以上の裸婦が思い思いにスチームバスタイムを楽しんでいます。窓からそっとのぞいたようなイメージを表しているのでしょうか。展示室5「オリエンタリスム」のジャンルに展示されています。

日本ではあまり知られていない名作も!

有名画家の作品はもちろん、日本ではあまり知られていない名作もたくさん見ることができます。ルーヴル美術館館長アンリ・ロワレット氏のメッセージによると、「ドラローシュ、ジュラール、ミシャロンといった、あまり知られていないものの、この時代を代表する画家たちの作品がたくさん出品されています」とのこと。なるほど、ジュラール《聖別式の衣装をつけた皇帝ナポレオン一世》やドラローシュ《ナルシス=アシル・ド・サルヴァンディ伯爵》では、表情はもちろん、衣装の質感、装飾品の輝きなども細かに描写されており、今にも動き出しそうな絵画です。細かい部分までじっくりとご覧ください。

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※この記事は2005年4月の情報です。写真はプレスプレビュー時のものです。通常時はルーヴル美術館展の写真撮影はできません。また、画像の転載はできませんのでご了承ください。
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