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京都のお盆の過ごし方

京都の一般的なお盆の迎え方・送り方をご紹介します。

執筆者:岡本 美科

今年もお盆の時期になりました。各地方によってお盆の迎え方や時期も違うみたいですね。今回は、京都の一般的なお盆をご紹介します。

【contents】
■お精霊さまのお迎えとお世話…………P1
■それぞれのお精霊さまの送り……P2

お精霊さまのお迎えとお世話

京都のお盆
 
京都のお盆と言っても、一概にみな同じとは言えません。各家や宗派などによって違います。お仏壇の飾りをし、ご先祖様をお迎えする家もあれば、お墓詣りだけという家も・・・。

京都のお盆始まりは、8月7日~10日頃にお精霊(しょうらい)さまを迎えます。特に、東山区の六道珍皇寺と上京区の千本えんま堂の迎え鐘が有名です。この2寺ともかつて死者の野辺送りの通り道などと言われており、あの世とこの世の境目の場所として地元では語られています。なんともゾクゾクする場所でね。

■六道珍皇寺
この六道珍皇寺の参道には、六道の辻(あの世とこの世の境目)と書かれた石碑があります。六道珍皇寺の閻魔堂には、小野篁(たかむら)作と伝わる閻魔大王像と等身大の小野篁像が合祀されています。ゾクゾクする不思議なお寺です。

この小野篁という人物は、昼間は宮廷に仕え、夜は珍皇寺の井戸から地獄に通い、閻魔大王に仕えて裁きを手伝ったと云う奇妙な伝説が残こされている人物です。だからこそ地元の人間は、お盆になるとご先祖様をお迎えに来るのかもしれませんね。

ここ六道珍皇寺では、7日~10日までに水塔婆を納め、迎え鐘をつき、槙(まき)の葉を求めてご先祖のお精霊さまを迎える「六道まいり」が行われます。

所在地:京都市東山区東大路通松原西入ル小松町595
TEL:075-561-4129
拝観時間:9:00~16:00(但し8/7~8/10の期間6:00~23:00)
交通・アクセス:京都市バス「清水道」下車徒歩5分
地図:Yahoo!地図情報

■千本えんま堂
千本えんま堂は、正式名は引接寺(いんじょうじ)と言います。ここも閻魔法王を祀るお寺。先述した、小野篁が地獄に通いした入り口のもう1つがこの千本えんま堂との事。

参詣者は戒名を記した経木に槙の葉で水をかけ、迎え鐘をつきお精霊さまを迎えます。こちらのお迎えは、7日~15日まで。

所在地:京都市上京区千本通蘆山寺上ル閻魔前町34番地
TEL:075-462-3332
拝観時間:9:00~17:00
HP:http://yenmado.jp/
交通・アクセス:京都市バス「千本鞍馬口」徒歩2分
地図:Yahoo!地図情報

京都のお盆
 
それぞれ、お迎えしたご先祖さまと一緒に帰宅し仏壇へと導きます。そして、送り火までの短い間一緒に過ごします。お精霊さまのために精進料理を作り、お供えした夏野菜に水供養をします。精進料理は、生臭いものをさけるという事なので、お出汁も昆布のみでとります。

今では、すっかり少なくなりましたが、16日の朝には、アラメと御飯をたいて最後のお膳を供えます。そして、アラメを焚いた黒い汁を門口に敷いておきます。これを「追い出しアラメ」と言います。このまま居ていただくのも・・・。という事で気持ち良くお送りできるようにという意味です。

※あくまでも一般的なお盆の行事です。各ご家庭・宗派により違いがあります。
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