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専門用語で楽しむ「雪まつり」の舞台裏(2ページ目)

今年の冬も『さっぽろ雪まつり』が始まります。ビル5階相当の大雪像がどうつくられているかご存知ですか? 大雪像制作の技と知恵を、現場の専門用語から解説。やっぱり雪まつりってスゴイ!

執筆者:小西 由稀

 

大雪像ができるまでの
作業と専門用語

 

1.雪積み作業

 
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▲ひたすら雪踏み中。画像協力/とことん!雪まつり~さっぽろ雪まつり公式ブログ(From:札幌100マイル)

【ベース雪】
大通西10丁目会場の大雪像の大きさは、横24m×高さ15m。まずは、このサイズの巨大な雪の塊をつくるため、雪搬入が始まります。雪ならどこのものでも良いワケではなく、なるべくきれいな場所の雪が集められます。この雪が「ベース雪」。この会場では札幌芸術の森、石狩市の農道や港など4ヶ所が産地(?)。

【雪踏み】
雪積み作業にかかる約11日間、10tトラックで320台分=3200tもの雪を、鉄材とコンパネで枠組みした中に搬入。ここで大切なのが「雪踏み」作業。雪は空気を含んでいるので、ユンボで雪を積んではスコップで砕き、制作団員が足で踏み固める工程を数え切れないほど繰り返すのが、ゆがみのない土台をつくるポイント。
この作業で5kgは痩せるとの噂も。毎年ボランティアを募集しているので、来年参加してみませんか?!

【芯材】
雪踏みでガチガチにするのはもちろん、強度を補強するために電信柱クラスの柱を入れて土台を仕上げます。この「芯材」にはさらしを巻き、さらに金網が巻きつけてあり、雪が接着しやすいよう工夫されているのだそう。なるほど!

 

2.測量・粗削り作業


【33分の1】
前ページの精密な模型は、原寸の33分の1のスケール。この模型を33倍にして測量作業を開始。大雪像を4ブロックに分け、制作団員193名を4つの班に分け、各々のブロックを担当します。

【スペシャル】
粗削りする部位を土台に塗料スプレーでマーキング。土台はとてつもなく硬いので、まずはチェンソーで切れ目を入れ、スコップで粗削りをしていきます。特に硬い場所に活躍するのが、「スペシャル」と呼ばれるギザギザのスコップ。お手製です。
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▲西11丁目会場のリーダー・宮本さん。本職は札幌市観光文化局の係長さんです。右手に持つのがスペシャル、左手は次ページに登場するケレン棒。現場によってこの改造スコップの呼び名は違い、ギザエンピという会場もあるのだそう
 
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【生コンシューター】
建設関係の方はご存知だと思いますが、本来の用途はコンクリートを流す時に使う道具。雪まつり会場では、高所で削った雪を下に落とす時に活躍します。



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