京都の冬
年が明けたあとの冬の京都は静かなものです。まるで桜の開花を街ごと待っているかのようです。この時期の静かな京都を狙って旅行する人も多くいます。1月:ご利益にあずかり放題の1ヶ月
「伏見稲荷大社」や「八坂神社」を中心に、多くの人が初詣に出かけます。また、「北野天満宮」の「筆始祭」など、芸事に関わる方にとっての年始の行事もたくさんあります。1月8日からは商売繁盛を祈願する「十日えびす」なども行われ、京都の1月はどこかしこで幸せな1年を祈願するための祭事が行われます。1月2日 筆始祭(北野・北野天満宮)
書道を学んでいる人のための祭りで、書初め大会などが行われます。
1月4日 蹴鞠初め(下鴨・下鴨神社)
平安時代から続く蹴鞠が実際に公開され、器用な足さばきに感心します。
1月8日から12日まで 十日えびす(祇園・えびす神社)
商売繁盛を祈る慣習で、古い笹と新しい笹を交換することが縁起かつぎになると言われ、京都の企業や飲食店の関係者が多数訪れます。
1月15日 弓引き初め(東山・三十三間堂)
全国の弓道家が集まるイベントで、競技者たちが、はるか先の的を射抜く様子を見学することができます。
2月:桜よりも人気!? 梅の開花シーズン
各地で節分にちなんだお祭りが多く開かれます。今でこそ春の花といえば桜ですが、平安時代は梅でした。それゆえ、下旬からは梅の開花にちなんだ祭事が各所で開催されます。毎年閑散期にあたることから、公共団体による観光振興のイベントなども多数行われます。2月3日前後 節分行事(市内各所)
左京区にある吉田神社の節分祭が有名で、3日間も続き、参拝者で大混雑するほどの定番行事となっています。
2月下旬 梅花祭(市内各所)
1番のおすすめは、北野天満宮です。美しい梅園と合わせて見学してみてください。
3月:ライトアップと特別公開をお見逃しなく
中旬からは「花灯路」というイベントが開かれます。これは、東山一帯の道路や寺社がライトアップされるという一大イベントで、春の到来を本格的に告げるものです。このイベントに合わせて、寺宝の特別公開なども行われます。3月上旬~ 春の人形展(上京・宝鏡寺)
毎回、京人形を中心に各地でつくられた新旧人形名品の展示と、各回ごとにテーマを設けた豪華な実物大のお人形の展示が行われます。
3月上旬 東山花灯路
3月15日 お松明式(嵐山・清凉寺)
京都三大火祭の1つで、境内に立てられた三基の大松明が燃える炎の勢いにより、豊作かどうかを占うほか、庶民の幸せと諸々の願いが託されます。
ここでご紹介したのは、ほんのごく一部です。京都では毎日と言っていいくらい様々な祭りが行われています。京都市観光協会のサイトや雑誌などで最新情報をチェックして、予定を立ててみてください。