旅館/宿・旅館関連情報

島旅のすすめ(久高島編)

心を癒すための島旅のすすめ。沖縄の「神の島」、久高島に行ってきた。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

神の島「久高島」(沖縄)

ウドゥンミャー
八月のマティ(収穫祭)。御殿庭にて。(久高島ホームページより)

ちょっと日常に疲れたなあ・・・。
どこか遠くに旅に出て、心を癒し、パワーをもらって帰りたい。
そんな思いの方におすすめの場所。それが、久高島
太古のむかし、女神と男神が降り立ち、琉球の礎を作ったといわれる「神の島」。久高島で生まれた女は神人(かみんちゅ)、男は海人(うみんちゅ)と呼ばれます。とりわけ、久高島で生まれ島の男に嫁いだ女性は神女(タマガエー)となり、島に伝わる祭祀を司ります。

いしき浜
いしき浜。海の向こうが「ニライカナイ(神の居る場所)」。(久高島ホームページより)
しかし、近年では、若い人が島を出てしまうため神女も減少し、十二年に一度、神女になる儀式イザイホーも1978年から行われていません。しかし、今もなお、数少ない神女たちを中心に、島全体で年間27回もの祭事が執り行われているのです。
沖縄本島南部から延びる隆起珊瑚礁から成る島は、珊瑚礁に囲まれ、平坦でクバの木に覆われています。海は、エメラルド色に輝き、石垣で囲まれた村落は沖縄の原風景を残しています。
そんな久高島に行ってみました。

徳仁港
久高島の玄関口「徳仁港」。港の入り口の岩場はイラブー(海蛇)の産卵地。
那覇からレンタカーで40分ほど。南部の安座真港に車を置き、小さな船で15分。島のおばあや生活物資と一緒に徳仁港に到着。港の崖下には早速、御嶽(ウタキ)があり、島人が拝んでいます。
島は一日滞在すれば一周できるほどの大きさで、村落は港のある南部に集中しています。港から細い道を歩めば、たまに子供たちやお年寄りに出会います。島人、旅人、会う人すべて「こんにちは」と声をかけあうのは、小さな島でお互いを認めあう手段だからなのでしょう。
島には貸し自転車もありますが、時間があれば、ゆっくり歩くのがおすすめ。島時間で過ごすことが、心を癒してくれるからです。
路地が入り組む村落をぐるりと回っても1時間ほど。途中、イラブー(食用海蛇)の燻製小屋のある御殿庭(ウドゥンミャー)や外間殿など神聖な拝所を拝みながらの散歩です。
明日は、久高島探検。そのために、今日の宿へと歩みを進めましょう。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます