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際・プロデュース旅館が雲仙に誕生~富貴屋(2ページ目)

06年再生旅館レポート第二弾。日本初の国立公園「雲仙」(長崎県)。それぞれの個性化を目指し、温泉旅館の再生オープンが続く、注目エリアに行ってみた。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

雲仙のおばんざいと硫黄泉の快楽

懐火亭
奥に座敷。手前には、ビュッフェダイニング。隣にはガーデンビューのレストランの3つのゾーンから成る「懐火亭」。
懐火亭でいただく夕食は、最初の数品はテーブルに運ばれ、後半はビュッフェというスタイル。会津東山温泉の「原瀧」などと似た方式で、島原半島産のじゃがいも、穀物粥、地元で漬けた漬物など、カラダに優しい「おばんざい」メニューが並んでいます。
富貴屋は、鉄筋の本館と、木造の別館7室がありますが、おすすめは、別館。
大きな露天風呂の付いたお部屋も1室。その他のお部屋に泊まっても、広々とした貸切風呂(内湯・露天共有り)が大浴場のほかに使えます。

別館客室の露天風呂
木造の別館客室の露天風呂。源泉が注がれている。このほかに、いずれも露天付きの、大浴場、2つの貸切風呂と、温泉三昧が楽しめる。
雲仙の素晴らしさは何と言っても温泉の泉質。湯は、硫黄の成分が沈殿し、攪拌されると白濁するにごり湯です。温泉街には硫黄の香りが充満していますが、湯の匂いはきつくなく、心から寛げる温泉です。
旅館の奥には、隠れるようにレトロなスナックも。たまの温泉旅行でカラオケに興じるのもよいでしょう。
これまでの旅館。どうしても、照明が明るすぎ、雰囲気を作れないでいるきらいがありました。団体やお年寄りがメイン客層になると、明るく機能的なほうがよいからです。
でも、「蛍光灯の下で食べる雅な料理」というこれまでの旅館のスクリプトを壊し、もっと新しい「エモーション(感動)とサプライズ(驚き)」(キワ・中島社長談)を提供できる旅館が、これからの主流になってくると思います。
富貴屋も、きっと「その初期の一軒」と言われるようになることでしょう。



富貴屋
長崎県雲仙市小浜町雲仙320
0957-73-3211
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