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保養所が隠れ家旅館に~「たてしな薫風」

06年再生旅館レポート第一弾。蓼科高原の森の中に10室の隠れ家が誕生。元銀行の保養所の再生事例です。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

保養所が隠れ家旅館に変身~「たてしな薫風

薫風のロビー
ラックチェアの置かれた暖炉のあるロビー。改装設計は、和のヒット旅館を続々誕生させている松葉啓氏。
中央本線茅野駅からレンタカーで30分。通称ビーナスラインを蓼科山に向かって一直線に走ります。
途中、気軽な滞在スタイルを提案する「Villa B&B」や、本格的なチロル風ホテル「ホテルハイジ」、改装を重ねて素敵な雰囲気のお部屋が増えてきた温泉旅館「ホテル親湯」など、蓼科高原の個性的な宿の前を通っていきます。後ろを振り向けば、遠く、雪をかぶった中央アルプスの山並み・・・。
「蓼科」というと、夏のイメージが強いため、他のシーズンは割と穴場的存在。こんな魅力的な宿を覚えておいても損はないと思いますよ。

さて、道も森のなかへと入っていき、個人の別荘や企業保養所が散在する、昔からの分譲地ゾーンへ。その一角に、「たてしな薫風(かおるかぜ)」が建っています。
アパートのように横長の外観は、温泉宿ではなく、まさに保養所。それもそのはず、ここは、ある財閥創業者ゆかりの土地に建つ某都市銀行の保養所だった建物を、そのまま旅館に再生した宿なのです。再生プロデュースに手を挙げたのは、四万温泉の人気旅館「柏屋旅館」の柏原さん。双方を三時間以内で行き来でき、季節性の違う、温泉地と高原リゾートに二軒の宿を持つという事業ポートフォリオは、充分に理解できます。
さて、宿のなかに一歩入ると、ローデスクのフロント。外観とはうって変わって、シックな内装に全面改装されていました。一見、保養所。中は温泉旅館。
さて、どんな特長があるのでしょうか。
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